« あゝモンテンルパの夜は更けて | トップページ | 明治一代女(その1) »

春の日の花と輝く

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


アイルランド民謡、作詞:トーマス・ムーア
日本語詞:堀内敬三

1 春の日の花と輝く
  うるわしき姿の
  いつしかにあせてうつろう
  世の冬は来るとも
  わが心は変わる日なく
  おん身をば慕いて
  愛はなお緑いろ濃く
  わが胸に生くべし

2 若き日の頬は清らに
  わずらいの影なく
  おん身今あでにうるわし
  されどおもあせても
  わが心は変わる日なく
  おん身をば慕いて
  ひまわりの陽をば恋うごと
  とこしえに思わん

Believe me, if all those
endearing young charms

1. Believe me if all those
   Endearing young charms
   Which I gaze on so fondly today
   Were to change by tomorrow
   And fleet in my arms,
   Like fairy gifts fading away
   Though would'st still be adored
   As this moment thou art
   Let thy loveliness fade as it will
   And around the dear ruin
   Each wish of my heart
   Would entwine itself
   Verdantly still.

2. It is not while beauty
   And youth are thine own
   And thy cheeks
   Unprofaned by a tear
   That the ferver and faith
   Of a soul can be known
   To which time will but
   Make thee more dear
   No the heart that has truly loved
   Never forgets
   But as truly loves
   On to the close
   As the sunflower turns
   On her god when he sets
   The same look which
   She'd turned when he rose.

《蛇足》 アイルランドの古いメロディにアイルランドの国民的詩人トーマス・ムーア(Thomas Moore 1779~1852)が詩をつけたもの。作曲者は不明。

 トーマス・ムーアは、恋人のウェリントン侯爵夫人が天然痘の後遺症による吹き出物で苦しんでいるとき、それを慰めるためにこの詩を作ったと言われています。ただし、この説には証拠がなく、疑問です。
 この詩を捧げた相手は侯爵夫人ではなく、自分の妻だったとする説もあります。

 このほかにもさまざまな詩がつけられています。そのうち最も有名なのは、賛美歌467番(Believe me)です。
 また、アメリカ・ハーヴァード大学の校歌「Fair Harvard」にも使われています。作詞者は同大教授のサミュエル・ジルマン
(1811年卒)で、創立200年祭(1836)の際に発表されました。

 Fair Harvard

1. Fair Harvard ! we join in thy Jubilee throng,
   And with blessings surrender thee o'er
   By these Festival-rites, from the Age that is past,
   To the Age that is waiting before.
   O Relic and Type of our ancestors' worth,
   That hast long kept their memory warm,
   First flow'r of their wilderness! Star of their night!
   Calm rising thro' change and thro' storm.

2. Farewell! be thy destinies onward and bright!
   To thy children the lesson still give,
   With freedom to think, and with patience to bear,
   And for Right ever bravely to live.
   Let not moss-covered Error moor thee at its side,
   As the world on Truth's current glides by,
   Be the herald of Light, and the bearer of Love,
   Till the stock of the Puritans die.

(二木紘三)

|

« あゝモンテンルパの夜は更けて | トップページ | 明治一代女(その1) »

コメント

・・・ねえここ
「ポーリュシカ・ポーレ」無いの?
ほしい

投稿: 詩マニア | 2007年1月 6日 (土) 20時24分

二木紘三 先生

初めてお伺い致しました。
先生の素晴らしい選曲とそして、『蛇足』。言葉が美しく、心の中に染み通ってくるようです。

また美しいイラスト(繪)もまさに癒しの一コマでした。心から感謝申し上げます。

(おきどころ)庵主拝

投稿: 庵主 | 2007年1月26日 (金) 21時05分

私の妻に捧げたい曲です。 歌詞が素晴らしいですね。 二木先生あり

がとうございます。

投稿: 白川賀博 | 2007年10月 8日 (月) 03時02分

私72才、妻68才。この曲は45年前の面はゆい想い出の曲です。先日、歌声喫茶で夫婦でコーラスして拍手を得ました。みなさんから詳しい歌詞と楽譜が欲しいと要望されました。2番の歌詞は知りませんでした。曲は検索して取り込めるのでしょうか。教えてください。

投稿: | 2008年6月 5日 (木) 21時30分

他に、NHKでだったか次の歌詞を覚えました。

麦の穂が光ると ひばりが歌うよ
青柳かすめ飛び立ち ゆるゆる上るよ
天にまでも届くかあれ もう影も見えない
のどかな永い春日よ 飛び暮せひばり

御身を慕うだけでなく、揚げ雲雀を追うのも
善きかなと思わされる、様々な訳詞の妙です。

投稿: 大坂一義 | 2008年9月21日 (日) 20時43分

この曲を聞きますと、幼児が、なくなりお葬式(プロテスタント)でこの賛美歌が歌われました。この曲を聞きますと、その時の事が、思い出されます。子供さんですから、きれいな心を持って神様の国にまっすぐに召されたのだと思いました。

投稿: 昔の少女 | 2008年12月31日 (水) 16時14分

私の好きな歌の一つです。私の妻は4年前病気で亡くなりました。今でもその時の悲しみは薄れることはありません。まさに堀内敬三さんのこの歌詞のとおりの気持ちです。この曲を聴くと涙がでてきます。

投稿: くんくん | 2009年1月25日 (日) 21時49分

今コーラス部で習っています。66歳になって始めて発表会に参加して3人で歌います。

こんなに歌が楽しいとは思っていませんでしたし、この春の日の花と輝く の美しい曲に出会えて、歌えて一生の宝物になりました。

投稿: 柏尾 美恵子 | 2009年2月 6日 (金) 18時03分

先月95歳で他界した母が、まだ若い時に台所で夕餉の支度をしながらよく歌っていた曲です。母が歌っていた歌詞は下のようなものでした。(聞き覚えですので違っているかもしれません)    
     春の日の花と輝く  うるわしの姿よ
     あわれ花の色移ろい 香りは失せるとも
     君に捧ぐわが調べは いつの日も変わらじ
     春の日の花と輝く  うるわしの姿よ

母を思い出す歌になってしまいました。


     

投稿: 周坊 | 2009年2月 9日 (月) 15時50分

はじめまして。
この曲は今36歳の私が、高校生の時習った曲です。
高校生ながら詞にメロディーに感動し、
究極のラブソングだと思いました。

でも時は過ぎ、歌詞を忘れてしまい検索しましたら
このサイトにやって参りました。
久々に歌詞に触れ感動しております。

今日はバレンタインデー
主人に、私が歌って聞いてもらいたいと思います。

投稿: ゆか | 2009年2月14日 (土) 02時07分

ゆか様

私も、高校一年の時音楽の授業で、この曲を知りました。曲、英語の詞、日本語の詞も美しいですね。歌っていただける貴女のご主人には、何よりの贈り物でしょう。

映画「静かなる男」での結婚式の場面、二年程前のテレビドラマ「すみれの花咲く頃」の最後の場面等でも、この曲は使われていました。

投稿: 寒崎 秀一 | 2009年2月14日 (土) 14時41分

この曲もきれいでやさしい曲ですね。
私はこの曲が好きでよく口ずさんでいました。
結婚式の時友人達がこの唄を歌って祝福してくれました。
「白金の糸」とよく似たラブソングですね。

投稿: さくら | 2009年7月30日 (木) 16時28分

楽しく利用させていただいています。
二木先生ならばもしかしてと、
リクエストをと思いました
「霧の川中島」という民謡を以前聴いたことが
ありますが今はどこにもありません、
「人馬こえなくくさもふす・・・」
こんな歌い出しでした、
先生の資料の中にあればお聴かせください。

投稿: 四条 金吾 | 2009年9月16日 (水) 21時51分

昨年から、出雲市の混声合唱団に入っています。入団条件は55歳以上で、いわばじいじ・ばあばの合唱団です。最高年齢は84歳の女性で、男性は70代が5人居ます。
月2回練習していますが、来月の発表会では、この曲も歌います。賛美歌としても歌われているようですが、歌詞、メロディーともに癒し系ですね。

投稿: 三瓶 | 2010年5月16日 (日) 21時08分

一昨年、急性大動脈解離で緊急手術を受け、九死に一生を得たのを機にHOMEPAGEをつくり、若いころの思い出を書き残すことにしましたので、「マギー若き日の歌を」と、この曲をリンクさせていただきました。

投稿: 関口益照 | 2010年7月25日 (日) 04時22分

それにしても,なんと堀内敬三の訳詩の美しいことでしょうか。原詩の意味をも損なわずにこのような日本語の詩を作れるなんて,彼は音楽家であるだけでなく優れた詩人でもあったのですね。そして,この歌や多くの文部省唱歌などの文語詩の美しさ・・・。日本の楽曲に文語詩がまったく作られなくなってから久しいですが,日本人としてさみしいことです。

投稿: 紫峰夫 | 2010年11月22日 (月) 14時17分

紫さんのおっしゃるとおりです。日本語では英語の歌詞の半分を語ることもできない言語上の制約の中、原詩を濃縮した格調高い歌詞です。
トーマスムーアの原詩も、上品で美しい。Though と thou の掛詞、二番での it is that の強調構文、そして foever などの言葉ではなく on という言葉を繰り返して愛し続けることを表現する等々、素晴らしいと思います。

投稿: 寒崎 秀一 | 2010年11月23日 (火) 09時26分

おそらく中学生の頃にラジオで覚えた歌詞は、周坊さんが書いていらっしゃるのと途中まで同じです。「春の日の花と輝く うるわしの姿よ あわれ花の色移ろい ……」。そのあとは、私の記憶違いなのか全く同じでは無いのですが…この詞も遠い昔、確かに有ったのだ…と、コメントを読んでとても嬉しくなりました。堀内敬三の素晴らしい日本語詞も、ぜひ覚えたいと思います。美しい文語詩(詞)の数々が今も懐かしく思われ、いつまでも歌い継がれるよう心から願っています。

投稿: 眠り草 | 2011年6月28日 (火) 10時51分

大好きな曲の一つです。この曲は、ふくいんこどもさんびか34番「思えば昔」(讃美歌467番)で覚えました。讃美歌では、作曲者は、william Davenant(1606~1668) ということになっています。
二木先生のうた物語で初めてこの曲がアイルランド民謡で、「春の日の花と輝く」という歌詞で歌われていることを知りました。とても素敵な歌詞ですね。カラオケで歌う機会があればと、今、この歌詞で歌えるように練習しています。それにしても、アイルランド民謡はどれもいい感じの曲が多いように思えます。

投稿: 上原 | 2011年8月25日 (木) 22時55分

先程、この歌がふっと口をついて出て、歌詞があやふやになっていたため、確認に初めてこのサイトに参りました。
曲に合わせて歌っている内に、喉に塊がこみ上げ、先が続けられなくなりました。
一昨日、近しい人が亡くなり、今、この歌詞が心に沁みてたまりません。ようやく書けるようになりました。
賛美歌というのも初めて知りました。
ありがとうございます。

投稿: はち | 2011年11月18日 (金) 00時56分

初めまして、大坂一義 さま

♪「天にまでも届くかあれ もう影も見えない」

この一節は僕の耳にも残っており、大好きな曲なので、ずっと気になっていましたが、ようやく少しばかり手掛かりを掴みましたこちらに書かせて頂きます。

ご記憶の歌詞は、勝承夫の創作詞で「春の日」という表題の曲として昭和22年の中等音楽(3)に載せられたもののようで、[勝承夫 春の日]で検索するといろいろ手掛かりがあります。
(ただ、1行目をどうメロディに乗せるのか?どうも良く歌えません。このためか、今では学校教育の現場でも堀内敬三の美しい訳詞に戻ったようです。)

投稿: たしろ | 2012年5月 3日 (木) 15時56分

カザルスのチェロアルバムを聴いていたら、思いがけなく
春の日の花とかがやく が流れて、てっきり日本の歌と
勘違いしていたのでびつくりしました。
アイルランド民謡だったのですね。。

はるか昔
中学校の卒業式後、音楽の先生が
バリトンで歌ってくださった思い出の曲でした

若い時に聴いても
とても素敵に思いましたが


歳をとつてから
心からのプレゼントとして誰かにこの歌を歌える人は
きっと素晴らしい人生を送られている方々と思います。


投稿: mitten | 2012年6月10日 (日) 00時53分

数日前にYouTube で偶然に Mirusia Louwerse と Andere Rieu の 'Botany Bay' (ボタニー・ベイ)という、とても綺麗なメロディーの歌を聴きました。
その時に載っていたコメントでこの歌は、”イギリスで罪を犯した人達が、オーストラリアに流刑されることを歌った歌”だということを知りました。

今日、この'ボタニー・ベイ' という歌が、'春の日の花と輝く'(Believe Me, If All Those Endearing Young Charms) のメロディーに似ているような気がして聴き比べてみました。

聴いてみると、'春の日の花と輝く' は、どちらかというと'アニー・ローリー' (Annie Laurie) のメロディーに似ているような気もするのですが、何故か 'ボタニー・ベイ'、'春の日の花と輝く'、'アニー・ローリー' には哀愁を帯びた共通の何かがあるような気がしてなりません。
これって、いったい何なんでしょうか???

私は'ボタニー・ベイ 'という歌は今までに一度も聴いたことのない歌なのですが、どこかでこの歌のメロディーに似た歌を聴いたことがあるような気がしてなりません。

どなたか、心当たりのある人がいたら、情報をお願いします。

投稿: 尋ね人 | 2012年11月17日 (土) 23時50分

二木 紘三  様

 初めまして。「春の日の花と輝く」を知り、感激しました。素敵な曲ですね。出来ましたら女声合唱の楽譜が欲しいと思っています。購入しますのでご紹介していただけないでしょうか。よろしくお願いします。倉持正徳

投稿: 倉持 正徳 | 2013年8月19日 (月) 10時24分

倉持正徳様
女声合唱曲という形ではありませんが、楽譜は下記で購入できます。(二木)

http://www.at-elise.com/

投稿: 管理人 | 2013年8月19日 (月) 15時34分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« あゝモンテンルパの夜は更けて | トップページ | 明治一代女(その1) »