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恋人よ

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞・作曲・唄:五輪真弓

1 枯葉散る夕暮れは
  来る日の寒さをもの語り
  雨に壊れたベンチには
  愛をささやく歌もない
  恋人よ そばにいて
  こごえる私のそばにいてよ
  そしてひとこと この別れ話が
  冗談だよと笑ってほしい

2 砂利路(じゃりみち)を駆け足で
  マラソン人(びと)が行き過ぎる
  まるで忘却(ぼうきゃく)望むよに
  止まる私を誘ってる
  恋人よ さようなら
  季節はめぐってくるけれど
  あの日の二人 宵の流れ星
  光っては消える無情の夢よ

  恋人よ そばにいて
  こごえる私のそばにいてよ
  そしてひとこと この別れ話が
  冗談だよと 笑ってほしい

《蛇足》 昭和55年(1980)の大ヒット曲。アジア各国でも歌われました。

 演歌系の歌手も歌いますが、この歌はやはり五輪真弓でなくてはなりません。五輪真弓が硬質な声で歌うことによって、アクティブな生き方をしている知的な女性の失恋というイメージになります。
 小節をころころ回す演歌の歌唱法では、これとは全然違うイメージの「捨てられ演歌」になってしまいます。

(二木紘三)

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コメント

「捨てられ演歌」なんて凡人には発想出来ません。名文句
です。ジャリタレが踊りまくっている世の中にこのような
名曲を聞く機会が少ないのは何故でしょう。産まれた時から
何でもあるからでしょうか。

投稿: M.U | 2008年5月22日 (木) 16時29分

 私は昭和50年代半ばの4年間ほど、都内での職業体験を致しました。昭和55年。その頃は、明治通り沿いにある某社に、今でいう契約社員として在籍しておりました。
 業務内容は土木設計。建設省や道路公団(当時呼称)等の発注元の各高速道路などの設計の納期に間に合わせるため、担当部署全員が業務に追われ通しの日々でした。その年の秋も深まった、ある晩7時頃のこと。業務はまだまだ続きます。皆ピリピリカリカリしながら、机にかじりついています。そんな時、どこか遠くの方から、誰かヤケクソでかけたものなのか、ボリュームいっぱいである歌が聞こえてきました。
 歌唱力抜群な女性が歌う、切々としたラブバラードのようでした。初めて聴く歌ながら、聴くほどに心に沁みて、じんじん響いてきました。それが五輪真弓の歌う『恋人よ』だと、後で知りました。

投稿: 大場光太郎 | 2008年7月 6日 (日) 19時34分

先生は知的でアクテブな女性の失恋と言われますが、この名曲で彼が戻って来たと信じたい。

投稿: M.U | 2008年7月29日 (火) 13時42分

これほど哀愁を帯びた歌はあまりないでしょう。
仕事では男と張り合って生きるアクティブで知的な女性が、失恋のどん底に叩き落とされる悲しい曲です。
“キャリアウーマン”として必死に生きる彼女は、恋も手中に収めるものと信じていたのでしょうが、雨に壊れたベンチのように、夢ははかなく潰え去ったのです。
男女の雇用機会均等が実現する途上で、バラ色の明日を信じて進む若き女性が、初めて味わう“挫折”でした。
これを歌う五輪真弓は、当時のキャリアウーマンを彷彿とさせるような趣で正に絶唱でした。
しかし、彼女は挫けないでしょう。失恋のどん底に叩き落とされても、明日を夢見て彼女は進み続けるしかないのです。

投稿: 矢嶋武弘 | 2008年7月30日 (水) 18時33分

曲の美しさ。詩の訴求力。詠唱の見事さ。
それが五輪真弓というたった一人の女性の仕業とは・・・許せません!
私の音楽ジャンルの分類では、この曲はニューミュージックとかポピュラーソングではなく、レッキとしたクラシックの部門に入っています。
女性の真の幸せってなんだ。
この永遠の問いに、この歌が提示する答えとは・・・。
ウーン・・・。

投稿: くまさん | 2008年7月31日 (木) 22時08分

先生のおしゃるように この歌が もし五輪真弓以外の人が歌って 世に出たなら こんなにヒットはしなかったし 感動も もらってなかったと思います。どうして あんなすごい声が出るのかと不思議です。 

投稿: 二人三脚 | 2008年8月19日 (火) 18時52分

私がこの曲を聴いたのは38年前のラジオ番組でした。凄い歌唱力の女性と驚きました。研ぎ澄まされた硬質な音声が、未だに耳に残っています。そして、その後彼女に匹敵する歌唱力の歌い手が出ないのは残念ですが、又、彼女のオリジナル曲を待ち望んでおります。

投稿: 浮雲 | 2008年11月16日 (日) 23時45分

 名声を確立した色々な歌手がテレビなどでこの歌に挑んでいるのを聴きましたが、五輪真弓を超えたのを知りません。
 シンガーソングライターによる歌は、やはり他人では歌えないのでしょうか?
 それとも最初に歌った歌手の声を含めたものが、他人をして代えがたい「歌」として我々にインプットされるからしょうか。

投稿: 周坊 | 2008年11月18日 (火) 11時17分

周坊様

全く同感です。川内康範の言う、企画、詞、歌手これが、揃えば売れる。その見本ですね。先輩にたいし、余計な事を
申してすいません。

投稿: 海道 | 2008年11月20日 (木) 17時31分

周坊様

「最初に歌った歌手の声を含めたものが、他人をして代えがたい「歌」として我々にインプットされる。」最初に歌った
歌手が上手すぎるからだと思います。これからも唄友達で
宜しくお願いします。

投稿: 海道 | 2008年11月21日 (金) 21時50分

(。>0<。)私は男性ですから立場は逆になりますが、別れの辛さは同じだと思います。
22年前に別れてしまいましたが、今でも心が癒えることはありません。
いのちを懸けた人だったからです。
この曲を聞くと涙が溢れてきます。

投稿: 希望 | 2009年9月12日 (土) 19時48分

五輪真弓さんの伸び伸びして、力強い声は他に類をみません。

投稿: 羽田光利 | 2011年6月20日 (月) 22時09分

声はガラガラ、音程なし。結婚式にマイクの前に立たされ汗だくになり笑っているだけの人でした。
10年経ち、お互いの熱も冷め、そっぽを向いてたある日、夫は「この歌が好きだ」とつぶやきました。
「恋人よ」の調べが流れていました。
人生を分け、それぞれを歩みこの歌が私の心に残りました。繊細で美しい歌詞の情景を追いながら、彼が口ずさんだ旋律を耳にしています。同じオンチで口ずさんでいたら・・・今来たこのみち・・かえれない。

投稿: クロモミジ | 2012年12月11日 (火) 09時03分

この歌を聴くと、余計に辛さが膨らんでくる様な気がします。男と女の立場は違えど、失恋の辛さは変わりないと思いました。何度も「死」を考えましたが、勇気も根性もなくこの歳まで生き長らえてきましたが、素晴らしい「歌」であるだけに、聴くたびに苦しいです。

投稿: 赤城山 | 2013年5月17日 (金) 11時18分

この素晴らしいメロディと詩を作り素晴らしい歌唱力で歌った五輪真弓さんですが他にヒット曲はなかったのでしょうか? この曲を鮫島有美子さんも歌っていますが流石本格派ソプラノの声、歌唱力はすごいですねえ。二人の歌を聴き較べると甲乙つけ難いように感じます。

投稿: オイロッパスキー | 2013年6月 1日 (土) 23時05分

 シンガーソングライター自身の歌唱と本格的な声楽で鍛えた歌手の歌唱との違いを家庭料理に譬えると、同じ料理を作っても片や年季の入った専業主婦おふくろの味、片や手練れのプロの味と言ったところでしょうか、そもそも出汁のとり方からして違うので、風味は異なって当たり前、あとは味わう人の好み次第と云うことになるのでは、と考えますが。

投稿: 槃特の呟き | 2013年6月 2日 (日) 15時26分

この歌を聴くたびに自分の越し方が悔やまれてならない。
この歌が流行った時、私は30代で長女は小学5年生。
物語性の濃いこの歌にとても惹かれたものです。
長女はどんな恋人に巡り合うのだろうなどと想像。
貧しく育った私は自分の子供時代を生きなおすように長女を操縦。夫は7人兄弟の末弟、転勤族ながら無一物の姑を引き取って生活を共に。全て私に味方してくれた夫ではあったが(5人の義姉の援軍を得て強い姑)との軋轢があった。
男に頼らない道を長女に描きその通りになった。
「平凡に生きたかった。この生き方辛い」と言われる時一言もない。この歌が流行った時点に戻れるなら戻りたい。、
そして教育ママを返上して、ゆったりとした時間を長女に与えたい。などと詮無いことを思いめぐらすにつけても涙が込み上げてくる。

投稿: りんご | 2015年7月13日 (月) 17時18分

この歌は失恋の歌ではありません。
夫を交通事故で失った若き妻の悲嘆をその夫婦の盟友である五輪真弓が歌にしたものです
「無情の夢よ」
妻と結婚した頃この歌が流れていました。
先月、妻が癌で逝きました。

投稿: きんぽうげ | 2016年11月26日 (土) 20時07分

ハーモニカでこの歌を初めて吹きました
女性の歌なのでカラオケでも歌った事も
ありませんでした
ハーモニカで吹いた時にこの曲の良さに
震えました
なんとも切なさがハーモニカの音と合い
大好きになりました・・カラオケでも
歌ってみようと思っています

投稿: 田中 喬ニ | 2017年1月 3日 (火) 17時48分

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