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聞け万国の労働者

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞:大場 勇、作曲:永井建子

1 聞け 万国の労働者
  とどろきわたるメーデーの
  示威者(じいしゃ)に起こる足どりと
  未来をつぐる鬨(とき)の声

2 汝の部署を放棄せよ
  汝の価値に目醒むべし
  全一日の休業は
  社会の虚偽をうつものぞ

3 永き搾取に悩みたる
  無産の民よ 決起せよ
  今や二十四時間の
  階級戦は来りたり

4 起て労働者 奮い起て
  奪い去られし生産を
  正義の手もと 取り返せ
  彼らの力何物ぞ

5 われらが歩武の先頭に
  掲げられたる赤旗を
  守れ メーデー労働者
  守れ メーデー労働者

《蛇足》 『聞け万国の労働者』と聞くと、労働運動・左翼運動が盛んになった戦後になって歌われ始めた歌だと思う人が多いかもしれませんが、実は、大正9年(1920)5月2日、日本初のメーデーが東京・上野公園で開かれたときに発表されたものです。

 永井建子(けんし)作曲の軍歌『歩兵の本領』や、そのメロディを援用した旧制一高の寮歌『アムール河の流血や』の曲に、池貝鉄工の従業員で社会運動家だった大場勇が詞をつけたもの。
 同じメロディが右と左のデモンストレーションソングに使われたのですから、皮肉な話です。

 メーデーの起源は、1886年5月1日、アメリカ・シカゴの労働者が8時間労働制を要求して行ったゼネラル・ストライキです。この闘争は敗北しましたが、1889年にパリで開かれた第二インターナショナル創立大会で、これを記念して、毎年5月1日を全世界労働者のデモンストレーションの日とする旨が決議されました。

 昭和40年代以前に青春期を過ごした人たちは、ブルジョワジー、無産者またはプロレタリアート、搾取、階級闘争、デモ・ストライキ・サボタージュの3大闘争戦術といった労働・左翼用語は、活動家でなくても、ある程度は知っていたものでした。

 しかし、現在の若い人たちにとっては、いずれもほとんど死語と化しています。だいいち、メーデー自体も、世界的に存続が危うくなっています。
 まことに、今昔の感があります。

(二木紘三)

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コメント

三、四十年も前から両方知っていたこの曲と『歩兵の本領』が同一の曲調であることは、今日初めて知りました。何だか似たような歌が別なところにあるがなあ・・・という漠然とした感じはずっと持っていましたが、あちらとこちらの正反対の集団なので、今の今まで両者が一致しませんでした。教えていただいて、自分でも笑い出しています。

投稿: 乙女座男 | 2008年6月 5日 (木) 22時52分

今の労働組合幹部に聞かせたい歌ですね。
春闘賃上げといっても総理の要請でベアがあるだけ。
ストもなければ団体交渉もない労働三権の行使もない賃上げ。馴れ合い賃上げで勝ち取った成果など吹き飛んでしまえ。無産の民非正規労働者決起せよ。

投稿: 昔の労働者 | 2014年5月26日 (月) 21時11分

戦後、昭和20年から30年代まで我が家の近所に運送会社が3軒ありよくストライキをやっていました。赤旗をたて、赤鉢巻をして、大きなドラム缶で火を焚き、大声で何かを怒鳴っていました。面白そうだったのでいつも見物をしていました。今では全く見られない光景ですね。その当時の労働者はおそらく晩酌の酒を買うお金もなかったと思います。お隣の職工さんの奥さんが、今月も給料が遅配でどうやってお米を買おうかと愚痴っていました。今では日本でも有数の自動車メーカーになり、職工さんの息子さんたちは良い車に乗り毎日晩酌をしています。隔世の感があります。

投稿: ハコベの花 | 2014年5月26日 (月) 22時52分

 春闘、ストライキ、懐かしい言葉ですね。20代前半、私は銀行員でした。東京での交通機関でストライキをしなかったのは、西武線だけの記憶があります。銀行でしたので、翌日の営業のため、男性行員は銀行に泊まり込みでした。借り寝具がどんどん運ばれてきました。また女子行員で通勤で利用する交通機関がストに入る模様だと、休みを取らされていました。
 銀行の組合は御用組合だと先輩行員から聞かされていました。スローガンでこんなのがありました。大晦日のNHKの「紅白歌合戦は家で見よう」が記憶に残っています。

投稿: konoha | 2017年2月14日 (火) 11時41分

京浜急行もほとんどストがなかったと記憶しています。社内一家の意識が強かったのでしょう。大学でアメリカの労働法をやりましたが一番記憶に残るのは「労働者による不当労働行為」の概念でした。勿論ストは合法ですが、なににおいても対等な立場であるという新国家の考えが表れていると感じました。我が国では古い歴史を引きずって労働者は常に被搾取者でこれを守るための法という位置付けだと思っています。正規、非正規の格差が問題となっている現在利益追求が宿命の企業と法や労組はどう折り合いを付けていくのでしょうか。

投稿: しょうちゃん | 2017年2月15日 (水) 20時56分

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