« 男の純情 | トップページ | 思い出のブルース »

男はつらいよ

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞:星野哲郎、作曲:山本直純、唄:渥美 清

   (セリフ)
   「わたくし、生まれも育ちも
   葛飾柴又(かつしかしばまた)です。
   帝釈天(たいしゃくてん)でうぶ湯を使い、
   姓は車、名は寅次郎、
   人呼んで、フーテンの寅と発します」

1 俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ
  わかっちゃいるんだ 妹よ
  いつかおまえの よろこぶような
  偉い兄貴に なりたくて
  奮闘努力の 甲斐も無く
  今日も涙の 今日も涙の
  日が落ちる 日が落ちる

2 ドブに落ちても 根のある奴は
  いつかは蓮(はちす)の 花と咲く
  意地は張っても 心の中じゃ
  泣いているんだ 兄さんは
  目方で男が 売れるなら
  こんな苦労も こんな苦労も
  かけまいに かけまいに
  男というもの つらいもの
  顔で笑って 顔で笑って
  腹で泣く 腹で泣く

  (セリフ)
   「とかく西に行きましても、東に行きましても、
   土地土地のお兄貴(あにい)さん、
   お姐(ねえ)さんに
   ごやっかいかけがちになる若造です。
   以後、見苦しき面体(めんてい)
   お見知りおかれまして、
   向後万端(きょうこうばんたん)ひきたって、
   よろしくおたの申します」

《蛇足》 ご存じ『男はつらいよ』シリーズ(山田洋次監督)の主題歌。

 昭和44年(1969)の『男はつらいよ』を皮切りに、平成7年(1995)の『寅次郎紅の花』まで、計48作制作されました。世界映画史上最長のシリーズという金字塔を打ち立てましたが、主演・渥美清の死をもって打ち切りとなりました。

 『寅次郎』を1本も見ていない人でも、この伸びやかなメロディを聞き、歌詞を見ただけで、どういう映画だったかが想像できます。この歌には、48作のエッセンスがぎゅっと詰まっています。

 終わりのセリフのうち、「向後万端」は「今後はすべてに渡って」の意。

(二木紘三)

|

« 男の純情 | トップページ | 思い出のブルース »

コメント

こうして、お気に入りの歌を聴きながらメールできるなんて最高ですね。さて、寅さんシリーズがなぜにこれまで日本国民に受けたのか。それはともかく、ほぼ全作品の冒頭に入るこの歌、観衆を一気に寅さんワールドに引き込む強烈なテーマソングとなっていますよね。星野哲郎の詩もいい。盆と正月、ほぼ年2回のペースで作られてきたこのシリーズ、どちらかというと私は正月作品を観る機会が多かった。今は少々こぎれいになってしまったが、あの頃の帝釈天は参道を含めまだ古びた感じが残り、初詣に行くと、境内には寅さんシリーズの映画のポスターがずらりと並べられていた。お参りを済ませ、寅さんの足取りそのまんま、寺の裏手の江戸川へ回り堤防から、矢切の渡しを背景に子供達が凧揚げなどに興じる正月風景をしばし楽しむ。その後は寅さんの待つ映画館に足を向ける。・・・日頃は海外との往復で、自称猛烈ビジネスマン自負していた当時の私、正月だけは静かな別世界を楽しんでいた。来年の正月は久しぶり柴又の寅さんを訪ねてみようと思っている。

投稿: mike | 2007年10月12日 (金) 07時09分

 原作のイメージとかなり違うと感じたが、でもそれはそれで良かった「三丁目の夕日」で売れない小説家の茶川竜之介役を演じた吉岡秀隆。
 彼をスクリーンで初めて見たのは山田洋次の「遥かなる山の呼び声」だ。その後、寅さんの甥っ子「満男」役で寅さんファミリーの仲間入り。
 私は山田監督に是非、寅さんの新作を作って欲しいと願う。それは決して渥美清の代役を立てたものではなく、番外編として満男を主人公にしたもので。母さくら(倍賞)や父博(前田)はもちろんのこと、リリー(浅丘)やたこ社長のむすめ(美保)、もちろん源公(我次郎)など関わりのあった人はできるだけ登場させて。無理か・・・。
  
 さて、この歌はあまりにも有名な歌ですね。と言っても有名なのは前奏のチャーン、チャラリラリラリララー(わかりますよね笑)というメロディでその後の歌を歌える人は有名な割にはそんなにいないのではないでしょうか。1番の出だしの「俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ」というのは1作目だけで姿を消しました。妹さくらが1作目で結婚したから当然なことですが。2作目からは「どうせ おいらはやくざな兄貴」となりました。こちらの歌詞の方が長く続いたのに再レコーディングされず、古い歌詞の方がいつまでも残っていますね。
 紘三さん、良い曲をありがとうございました。
 

投稿: ばくはつ五郎 | 2007年11月24日 (土) 21時17分

夏と冬には必ず寅さんを観ていた時期がありました。
父が好きで。。。その後出来た彼氏も寅さんが好きだったからです。
今の夫は寅さんが好きではないらしく
その夫を見ていて"寅さん占い"と言う物を考え出しました。
日本人っぽいものがあって愛されつづけて来たのでしょうか?

投稿: sunday | 2008年4月13日 (日) 07時18分

渥美清さんはほとんどイコール寅さんになってしまいましたが、他にもいつくかよいドラマや映画にも出ていますね。さて、男はつらいよシリーズは子どもの頃からテレビでほとんど全て見ていて本当に大好きな映画でした。私の母は42歳という若さで亡くなってしまいましたが、彼女がまだ若いときに渥美清さんにプロポーズされたそうなのです。母からではなく母の親類から最近耳にしました。渥美さんがまだ全く売れない無名の芸人の頃だったそうです。確か、私の母は九州から上京して東宝だか東映だかの受付嬢をしていたことがあると聞いたことがあるので真偽の確かめようはありませんが、冗談を言うタイプではなかったのでおそらくプロポーズは本当だったかもしれません。ところが、母は大学出でないと付き合わないという高飛車なところがあったらしく、はっきりとお断りしたそうです。 というわけで、私にとっては渥美清さんの作品や歌には特に強い思い入れがあるのです。
ほんとうに寅さん大好きです。

投稿: 銀河の帝王 | 2008年5月31日 (土) 15時08分

寅さんの映画が出ると何巻は見ましたが、少ししか見ていません。昨年、寅さんの「男はつらいよ」のDVDを全巻揃えてみています。寅さんの啖呵売のせりふも覚えてしまいました。夕方の散歩の時に小さな声で言いながら歩いています。私のせりふの中に「寅さんの男はつらいよは、全部で48巻あります。特別編が1巻、それにロケ風景や、出演者のインタビュー等が2巻合計51巻あります。一月30日、二月60日、ある時は、旅行に行ったり、宴会があったり、用事があったりで、毎日は見られませんので、毎日1巻ずつ見ても、60日はかかります。60日もすれば、最初見た内容は忘れてしまい、また見ても面白い結構な映画です。結構毛だらけ猫灰だらけ・・・・・と続きます。こんな寅さんにはまっております。

投稿: 西山 利寿 | 2009年2月10日 (火) 14時45分

私は三十年ほどアメリカに住んでいますが、このシリーズは全部持っています。
いつも映画を見るのが楽しみで、日本からビデオなどを送ってもらっていましたが、でも兄が若くして亡くなってからはこの歌を聴くと、つい、兄が私に言っているようで涙が出ます。
ここをあけてよかったです。ありがとうございます。

投稿: Mrs.Robinson | 2011年5月 7日 (土) 15時28分

 皆さんそれぞれ寅さんに思い入れがあって、しばらくこのページに浸っています。
 DVDを10巻ほど持っていますが、子ども達が出し合って買ってくれました。シリーズはどれもいい味があって好きですが、最近テレビにあまり出ないのが寂しいです。以前はよく祝日?などに流していたようですが・・・。
 北海道の旅で「忘れな草」という副題がついた、牧場での体験を描いたものもいいです。忘れな草は北海道によく育つとものの本にありました。実際にはどうなのでしょうか。ご存じに方は教えて下さい。
 日本人の心をよく捉えていて、監督の感性が伝わって来ます。ラストシーンはいつも「水」「空」が出てくるようです。
 学生の頃、映画館に入ったら観客がよく笑うのにびっくりしました。ちょっとしたしぐさや、言葉で館内が大笑いするのでこれもおもしろい思い出です。

投稿: 今でも青春 | 2014年7月11日 (金) 17時53分

中国からの留学生です。このシリーズは八十年代後半ぐらいに中国語に訳され、映画館やテレビの映画番組に人気作になりました。ちなみに「中国語を喋ってる寅さん」(声優の徐丹さん)は2014年に亡くなりました。近年は中国人の寅さんファンも何人かこの映画シリーズのため柴又帝釈天に旅行して、ブローグで写真をアップロードします。私はこのシリーズが好きです(好きな人も)、けれども観る時には笑ったことが一度もありません。人情味が溢れている平凡人の悲劇ではないかと常に思っています。「成れない」ではないのに、なぜ毎回逃げるのか。旅が一段落したら、とらやに戻って、また何かトラブルを起こってしまうというパターンで絵巻のように展開してきた、リズムがいいと思います。寅さんは見た目で自由かもしれませんが、実は穏やかな生活、或いは将来の生活を選択出来ない人でしょう、と私が勝手にそう思います。マドンナたち(りりさん以外のマドンナ)は結婚したり、仕事中心したりとか、どういう選択をしても目標がはっきりしたらしいが、「女の旅は帰り道がない」とも言えるかもしれません。そういうやり直されない選択の重さはいつでもとらやに戻られる寅さんにとっては負えないので、振られなかったでも恋から逃げるかもしれません。折角勇気出して告白したのに、「冗談だよ」と終わらせるなんて、本当に裏には弱気ですね。私なら悔しくなりたくないので、はっきり相手に伝えたほうがいいと思います。でも、寅さん誰に対しても同じ優しさを、それはなんか羨ましいです。

投稿: コアラ | 2016年4月13日 (水) 20時34分

「48作のエッセンスがぎゅっと詰まって」(二木先生解説)いる本曲の「伸びやかなメロディ」(同)が映画『男はつらいよ』を盛り上げてました。「出演マドンナ一覧 松竹映画『男はつらいよ』公式サイト」(ネット検索)によると、初代マドンナ光本幸子以下、若尾文子、浅丘ルリ子、吉永小百合、栗原小巻、竹下景子…いずれ劣らぬ美女揃いでした。
印象に残る作品は「口笛を吹く寅次郎」(昭和58年)で、フーテンの寅が松村達雄住職の寺に居候しながら住職名代で檀家まわり…寺の娘竹下景子に恋慕するという筋立てでした。各作品では、失恋した寅が旅に出て九州あたりの縁日で啖呵売(たんかばい)するシーンがエンドというパターンでした。
参考1:七味口上足利えびす講2014 - YouTube
参考2:堺・直次郎の包丁口上売り2017年十日戎その1 YouTube

投稿: 焼酎百代 | 2017年2月23日 (木) 18時41分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 男の純情 | トップページ | 思い出のブルース »