シェナンドー
(mp3制作:二木紘三)
1 おおシェナンドー いとしい人 2 おおシェナンドー よい娘 3 おおシェナンドー 船出だよ |
Shenandoah 1. Oh, Shenandoah, I long to hear you 2. Missouri she's a mighty river Farewell, my dear, |
《蛇足》 この歌は、開拓時代の初期から、ミズーリ川一帯で舟人たちによって歌われた舟歌だといわれ、歌詞には、数多くのバリエーションがあります。
シェナンドー(シェナンドーアとも)は、ヴァージニア州北西部に位置するブルーリッジ山脈とアレゲーニー山脈の間を流れる川です。この川の流域一帯は、国立公園になっています。
シェナンドー川はポトマック川の支流の1つで、ポトマック川は首都ワシントンを貫流して、やがて大西洋に注ぎます。
シェナンドーの語源にはさまざまな説があります。多くの人に最も好まれているのは、シェナンドー川の形成についてインディアンの間に伝わっていた伝説で、「星々の娘」を意味するという説です。
そのほか、Iroquois族の勇猛な酋長Sherandoから来たという説、そのIroquois族によって絶滅させられた部族の名前Senedoに由来するという説、Iroquois族の言葉で大草原を意味するSkahentowaneに由来するとする説などが有力です。
ジェームス・スチュワート主演の西部劇『シェナンドー』や、ジョン・デンバーのカントリーウェスタン『カントリーロード』は、このシェナンドー川のあたりを舞台としています。
ところで、東部を流れるシェナンドー川は、中西部のミズーリ川とは遠く隔たっており、シェナンドー国立公園からミズーリ川流域の中心都市オマハまでは、直線距離で1400キロほどもあります。
にもかかわらず、この歌にシェナンドーという言葉が出てくるのはなぜかと、私は長い間疑問に思っていました。
あるとき地図を見ていて、偶然、アイオワ州南西部にシェナンドーという町があることを発見しました。この町は、ミズーリ川の支流、East Nishinabotna川(ニシナボトゥナと読むと思いますが、はっきりしません)に面しており、ミズーリ本流から川沿いで6,70キロほどしか離れていません。当然、ミズーリ川の往時の舟人たちも、East Nishinabotna川に入ってきていたでしょう。
そこで、この町の歴史を少しばかり調べてみました。ヴァージニア州シェナンドー川周辺に居住していた開拓者たちは、希望の地を求めて西へ移動して行く途中、East Nishinabotnaの川縁に一時滞在しました。
その際、景色が故地に似ているというので、シェナンドーと呼ぶようになったようです。この地を経て西へ移動していった開拓者には、モルモン教徒のグループが多かったといいます。
ただし、この地に町が作られたのは、鉄道が開通した1870年のことで、それ以前は、簡単な宿駅程度のものしかなかったようです。
(二木紘三)
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