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リリー・マルレーン

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo



作詞:ハンス・ライプ、作曲ノルベルト・シュルツェ
唄:ラーレ・アンデルセン、日本語詞:片桐和子

1 夜霧深く立ちこめて
  灯りともる街角に
  やさしくたたずむ 恋人の姿
  (*)いとしいリリー・マルレーン
     いとしいリリー・マルレーン

2 君はぼくに背伸びして
  繰り返したくちづけを
  二人は一つの 影に融けてゆく
  (* 繰り返す)

3 雪に埋もれ 地に伏して
  いくさの道を進むとき
  心に響くは やさしい歌声
  (* 繰り返す)

      (間奏)

4 目を閉じれば見えてくる
  街灯りに君の姿
  生きて帰れたら 再び会えるね
  (* 繰り返す)

           Lili Marleen

1. Vor der Kaserne
   Vor dem grossen Tor
   Stand eine Laterne
   Und steht sie noch davor
   So woll'n wir uns da wieder seh'n
   Bei der Laterne wollen wir steh'n
       Wie einst Lili Marleen.(繰り返す)

2. Unsere beide Schatten
   Sah'n wie einer aus
   Das wir so lieb uns hatten
   Das sah man gleich daraus
   Und alle Leute soll'n es seh'n
   Wenn wir bei der Laterne steh'n
       Wie einst Lili Marleen.(繰り返す)

3. Schon rief der Posten,
   Sie blasen Zapfenstreich
   Das kann drei Tage kosten
   Kam'rad, ich komm sogleich
   Da sagten wir auf Wiedersehen
   Wie gerne wollt ich mit dir geh'n
       Mit dir Lili Marleen.(繰り返す)

4. Deine Schritte kennt sie,
   Deinen zieren Gang
   Alle Abend brennt sie,
   Doch mich vergass sie lang
   Und sollte mir ein Leids gescheh'n
   Wer wird bei der Laterne stehen
       Mit dir Lili Marleen (繰り返す)

5. Aus dem stillen Raume,
   aus der Erde Grund,
   hebt mich wie im Traume,
   dein verliebter Mund.
   Wenn sich die späten Nebel drehn
   werd' ich bei der Laterne steh'n.
        Wie einst Lili Marleen.(繰り返す)

《蛇足》 詞は、第一次大戦に従軍したドイツの詩人ハンス・ライプの詩集『港の小さなオルゴール』に収録されていたものです。 これに若い無名の作曲家ノルベルト・シュルツェが曲をつけ、売れない歌手ララ(本名ラーレ)・アンデルセンが歌いました。

 この曲は数十枚しか売れず、ほとんど忘れられていました。
 ところが、第二次大戦が始まってから2年後の1941年夏、ベルリンのあるレコード店に軍の慰問放送用レコードの大量注文が来ました。店員がセットしたレコードの中に、偶然ララ・アンデルセンの『リリー・マルレーンが』が入っていたのです。
 これが、アフリカ戦線のドイツ兵たちを中心に大人気となり、さらにドイツ軍の放送を通じて、連合軍の兵士たちにも熱狂的に受け入れられました。

 アンデルセンは一躍大スターになりましたが、すぐに運命が激変しました。イタリアを演奏旅行中に、ゲシュタポ(ナチスドイツの秘密警察)に逮捕されたのです。

 実は、彼女は、貧しかったころ、スイス国籍のユダヤ人と結婚していました。しかし、生活が苦しかったので、夫をスイスに残して、ドイツへ出稼ぎに出ていたのです。その夫から、イタリア旅行中の彼女にスイスへの亡命を勧める手紙が来ました。
 これを察知したゲシュタポが、ワナを仕掛け、亡命しようとした彼女を逮捕したのです。拷問と処刑を恐れた彼女は、自殺を図りましたが、未遂に終わりました。

 ところが、偶然にも、イギリスBBCのドイツ向け放送が彼女の命を救いました。BBCは、ドイツ軍兵士たちに向けて、「『リリー・マルレーン』を歌ったララ・アンデルセンは、最近収容所に入れられて、そこで死んだ」と放送したのです。

 ドイツ軍兵士たちの反発と士気低下を恐れたナチスは、この放送をデマだと否定するために、彼女の健在を国民に示さざるをえなくなりました。
 ララ・アンデルセンは釈放されましたが、ナチスの宣伝相ゲッペルスは、『リリー・マルレーン』を放送禁止にし、原盤を破棄するように命令しました。

 それでも、『リリー・マルレーン』は死にませんでした。
 パリ在住の大スター、マレーネ・ディートリッヒが反ナチスの思いを込め、この歌を歌い、さらにヒットさせたのです。ディートリッヒは、ドイツ・ベルリン生まれの国民的映画スターでしたが、ナチスを嫌って、フランスに亡命していました
(のちにハリウッドに移る)

 ディートリッヒは、1992年5月6日に亡くなり、彼女が愛し続けたパリの墓地に葬られましたが、のちに、祖国ドイツに分骨されて葬られました。
 しかし、ドイツのネオナチをはじめ、極右に組みする者たちによる、彼女を貶めようとする卑劣な策動はやみません。

 作曲者のノルベルト・シュルツェは、2002年の10月に亡くなりました。

(二木紘三)

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コメント

ララ・アンデルセン(1939年のおそらく原盤)とマレーネ・デートリッヒ(コンサートのライブ録音か)の肉声によるリリーマルレーンがMP3で聴けるページがあります。
欧州戦線のある日の雰囲気を今に伝える貴重なページと思い紹介させて頂きました。

http://ingeb.org/garb/lmarleen.html

投稿: あいちゃん | 2007年10月19日 (金) 11時15分

デートリッヒの歌声、お蔭様でMP3で聴くことが出来ました。感激
です。彼女の、物憂げな声で歌うこの歌が大好きでした。やっとまた
お目にかかれた、と言った気持ちです。
あいちゃん、有難うございました。
nhxwsk

投稿: れいこ | 2008年1月27日 (日) 18時03分

戦後、ハリウッド製の戦争映画をよく観ました。ドイツ軍との戦いの中、この「りりー・マルレーン」を耳にし、いっぺんで気に入りました。真夜中零時にドイツ軍のベルグラード放送局が定時に流していたのです。アフリカ戦線でドイツ軍兵士がそれを聴いて、故郷を思い出し涙するシーンは今も忘れられません。
時は変わり、ドキュメンタリー作家の鈴木 明氏が「きみはリリーマルレーンを知っているか?」という本を出版し、いの一番に求めました。
私はララ・アンデルセンの「リリー・マルレーン」の方を好みます。無名のララが懸命に歌っている姿は心をうちます。映画化されララとゲシュタポとの確執やヒトラーに助けてもらったエピソードなど、現実に忠実なストーリーでしたが、あまりヒットしませんでした。

投稿: 正田 和之 | 2008年1月29日 (火) 03時39分

マレ-ネ・デ-トリッヒの魅力とともに思い出される曲ですね。リバイバルの映画で知っているだけの女優さんですがべったりしない潔さと力強さを感じさせる素晴らしい女性だと思います。日本人がこの域まで達する事が難しいだけに魅力を感じます。

投稿: sunday | 2008年7月16日 (水) 16時45分

第2次大戦世代の一人として忘れることの出来ない歌の一つです。反戦歌ブームの中でマレーネ・ディートリッヒばかりが注目される傾向がありますが、歴史のさなかで育った私としては、実際にアフリカ戦線で独・英双方の若い兵士たちに愛唱されたラーレ・アンデルセンのオリジナルのほうが心に迫ります。

投稿: 関口益照 | 2010年12月28日 (火) 11時45分

もう50年程昔になりますが、TBS系列で「コンバット」なる戦争ドラマを放映してましたね。ただのドンパチ物でなく、戦争という厳しい条件下で繰り広げられる人間ドラマでしたね。この「コンバット」のメインテーマ
が、「リリー・マルレーン」の曲をヒントに作られたということを、昔、映画雑誌で読んだ事があります。 ドラマ導入部のマーチ風なテーマ曲でなく、ドラマのエンドに近いところで、スローテンポで哀調なメロディは確かに、「ホントだ!」と納得しました。 デートリッヒは、「大阪万博」に来て素晴しい脚線美を披露してくれましたね。彼女の出演した映画では、ビリー・ワイルダー監督の『情婦』が見事でしたね。T・パワー、C・ロートンの名演技も光ってました。 A・クリスティのすごさを見せつけられました。

投稿: かせい | 2011年11月12日 (土) 00時43分

二木先生と「あいちゃん」様へ感謝申し上げます。私は1925年生まれで、戦時中は清水の商船学校に入学と同時に海軍の「予備役海軍生徒」なる位階に任命されその身分は海軍少尉の下で海軍
兵曹長の上でした。そんな訳で、私の先輩で、現役に応召したり、輸送船に乗船したりして戦死された方を幾人か存じ上げております。
所で「あいちゃん」ご教示の「リリ・マルレーン
の唄」を開き、私には聴き易い英語の歌手三人と
独語の七人のを聴き比べました。
ララ・アンデルセン1939年盤はどちらかと言うと「可愛らしく」マレーネ・ディートリッヒのは
荘重に聞こえました。ご教示有り難う御座いました。

投稿: 末廣照男 | 2011年11月14日 (月) 20時32分

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