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砂山の花

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞:保科義雄、作曲:八洲秀章、唄:小川静江

1 想い出も 小さくあわく
  砂山に 花が咲いてる
  そよ風に 甘くほのかな
  私の夢の 白い花
  青い月 うけて咲いてる

2 白い花 たもとに抱いて
  砂山に 誰か泣いてる
  なぜかしら 寂しい影よ
  私の夢の やさし花
  泪ぐみ 露にぬれてる

3 若き日の はかないえにし
  砂山に 消えぬ想いよ
  今宵また 君をしのびて
  私の夢の 白い花
  ほろほろと 風に散りゆく

《蛇足》 昭和25年(1950)にNHKのラジオ歌謡として発表されました。歌ったのは『さくら貝の歌』を創唱した小川静江。
 覚えている人も少なくなり、このまま埋もれてしまうのかと思われましたが、着メロとして売られているのを発見しました。いい歌は何らかの形で残るものですね。

 メロディは清冽で、八洲作品の特徴がよく出ています。
 保科義雄の詞も端正で静謐。10年以上、もしかしたら数十年経って、結ばれることなく終わった初恋の人を偲びに海辺にやってきた、という設定です。

 聞いていると、消し去ったつもりでいた昔の事が胸の奥から甘酸っぱく湧き上がってきて、ほのかに切なくなります。

(二木紘三)

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コメント

人の心に残っていれば、歌や映画も簡単には埋もれないで残るのですね。
八洲秀章さんの没後25周年を記念するコンサート(2010/10/23古賀政男音楽博物館)で、この歌を初めて聴きました。小川さんご自身が歌われ、心に訴えてくるものを感じましたが、二木さんの「蛇足」により納得致しました。
(このコンサートでは毬藻の歌の安藤さんがゲスト出演、さくら貝の歌と毬藻の歌と2曲を歌われました。小川・安藤のお二人は長い年月を経て偶然再会、今は親しく交際しているそうです)
子供の頃に見た映画「ドレミハ先生」の主演が八洲さんとは知らなかったのですが、うろ覚えだった主題歌を確認したいと思ってていたら、焼失により「幻の映画」になっていたのに見つかり、上映されました。(11/5の鎌倉芸術館での記念コンサートの後にも上映)
(鎌倉でのコンサートでは倍賞千恵子さんがさくら貝の歌、下町の太陽、あざみの歌を歌ってくれました。倍賞さんが「川田孝子さんのバックコーラスで歌った」という話をしたら、「まぼろしの映画」に出演していた川田さんも登壇、再会を喜び合っていました)

投稿: 鈴木昌国 | 2010年11月 8日 (月) 15時18分

『砂山の花』はこのページで初めて知りました。
1950年頃の砂浜の「白い花」の名前は、春なら水仙・野蒜・すずな・一輪草・二輪草・どくだみ、夏なら浜木綿・おおまつよいぐさ(やや黄色)、秋なら野路菊でもなく、寺尾智沙・田村しげる夫妻の『白い花の咲く頃』の「白い花」も、まぼろしのような「白い花」だとあらためて心に描きながら、メロディと[思い出のラジオ歌謡選曲集]の譜面と睨めっこをしております。
遠い日の忘れ去った想い出を手繰り寄せてくれるようなとてもいい歌に出会えて<歌物語>に感動し感謝しております。

今私の一番身近い花は、一本の木から数々の花芸(花の色)を醸し出すDNAを秘めている「さつき」で、数十年前からさつき盆栽に嵌っており、「さつき」に関しての歌を探しているのですが見つかりません。もしご存知でしたらご教示下さい。
因みにジャズクラリネット№ワンの北村英治氏作曲「Close To The Azalea=さつきに寄せて」という曲がありますので、12/4の“北村英治コンサート”の際作られた経緯等お聞きしようと楽しみにしております。

投稿: 尾谷 光紀 | 2010年11月13日 (土) 16時23分

前回の続きですが、12/4北村英治さんのコンサート終了後は遠方からこられた方たちでバタバタされていましたので、「24日のライブでお願いします。」とメモをお渡ししました。
クリスマスイブの梅田ROYAR HORSEでは3曲めに「さつきに寄せて」の紹介と、ボサ・ノバに乗ったロマンと郷愁をくすぐるようなメロディやお洒落なセカンド・リフもいれての演奏は、日本の“さつき”が外国で交配され“Azalea”に生まれ変わったにせよすっかり嬉しくなって、そしてツウ・ショットにも答えていただき、加えて完璧なジャパニーズ・ジャズでもありVery Very Happyな年末でした。
我が「豊中さつき会」は来年50周年を迎えるにあたり、全国のさつきグループやさつき盆栽マニアにもお知らせして、嬉しさを分かち合いたいと思っています。

二木先生の「砂山の花」のお陰でこのように発展し感動にも出会えて、本当に有り難うございました。

投稿: 尾谷 光紀 | 2010年12月30日 (木) 17時11分

八十七才の老人です。音楽には詳しくないのですが、八洲秀章さんのメロディーは何時も心に響くものがあります。しかしこの曲は初めてでした。
 哀愁を帯びたロシア民謡と共通するようにも思えるのですが。

投稿: 谷口 馨 | 2011年3月 9日 (水) 20時22分

静かに歌詞を見ながら聴いています。浄化された清らかな気持ちになります。遠い人を思う時、何故か海辺の砂浜を歩きながら話した言葉を思い出します。サイン、コサイン、タンジェントの話でした。何故そんな話になったのか思い出しませんが、かえって楽しい思い出になっています。数学は苦手だったのですが・・・砂山に消えぬ想いです。

投稿: ハコベの花 | 2017年4月25日 (火) 22時52分

八洲秀章作品は大好きですが、この『砂山の花』は『草山に』とともに、初めて知りました。 歌詞も清々しくていいですね。 砂山の白い花といえば海辺を好く歩いていた私にとっては浜木綿です。潮風に揺れながら日差しを受けて白く健気に咲いてる様は、気持ちを快活にしてくれました。
 海峡の向こうには大隅の峰々が青く連なっていました。
 汐さいを 聞けば懐かし ふるさとの  群青の海
                   ハマユウの花

投稿: かせい | 2017年4月26日 (水) 01時11分

万葉集にあった浜木綿はどんな可憐な花かと思っていました。高校の時、伊豆の大瀬崎でキャンプした時初めて浜木綿をみました。逞しく大きな花でびっくりしました。
大きな海の青さにぴったりの花でした。かせい様のお歌、素敵ですね。福永武彦の『草の花』に憧れて何回か戸田、達磨山、大瀬崎を訪れました。今も浜木綿は海を見て咲くのでしょうね。青春の楽しさ、悲しさ、群青の海、恋への憧れ、60年も昔の事なのに昨日の事の様に思い出されます。

投稿: ハコベの花 | 2017年4月26日 (水) 15時48分

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