« 追憶 | トップページ | みなと »

恋のバカンス

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo



作詞:岩谷時子、作曲:宮川 泰、唄:ザ・ピーナッツ

ためいきの出るような あなたのくちづけに
甘い恋を夢みる 乙女ごころよ
金色にかがやく 熱い砂のうえで
裸で恋をしよう 人魚のように

陽にやけたほほよせて ささやいた約束は
二人だけの秘めごと ためいきが出ちゃう
ああ恋のよろこびに バラ色の月日よ
はじめてあなたを見た 恋のバカンス

陽にやけたほほよせて ささやいた約束は
二人だけの秘めごと ためいきが出ちゃう
ああ恋のよろこびに バラ色の月日よ
はじめてあなたを見た 恋のバカンス

《蛇足》 昭和38年(1963)4月にキングレコードより発売。和製ポップスの先駆け的作品で、前年発売の『ふりむかないで』などとともに、ポップ・ミュージックを日本に根付かせるうえで多大な貢献をしました。

 大ヒットしたデビュー曲『可愛い花』や『情熱の花』(いずれも昭和34年〈1959〉)もポップスですが、いずれも外国曲のカバーなのに対して、この曲は純然たる国産です。なお、和製ポップスは、現在ではJ-popと呼ばれています。

 ポップス、すなわちポップ・ミュージックは、軽快で湿り気のないメロディ、簡単なハーモニー、繰り返し構造などが特徴ですが、和製ポップス・J-popのなかには、部分的に湿り気、すなわち哀調を帯びたメロディラインを含んでいるものもあります。

 『恋のバカンス』は、作曲者が宮川泰であることを知らないで聞くと、とても日本の曲とは思えません。実際、外国曲のカバー曲だと思っていた人が多いようです。
 欧米系アーチストの感性に合うせいか、カテリーナ・ヴァレンテなどの有名歌手が何人もカバーしています。

 とりわけ旧ソ連では、人気歌手ニーナ・パンテレーエワが1965年に『カニークルィ・リュブヴィー』(『恋のバカンス』の直訳)というタイトルでカバー、大ヒットしました。その後リバイバルされ、旧ソ連圏ではこの曲が日本製だと知らない人がいるほど、寿命の長い有名曲となっているそうです(山之内重美『黒い瞳から百万本のバラまで ロシア愛唱歌集』東洋書店刊による)

 ザ・ピーナッツは、人気絶頂期がまだ続いていた昭和50年(1975)2月に引退を表明、4月に「さよなら公演」を行ったあと引退しました。以後、公式の場には一度も姿を見せていません。そのため、多くのファンの脳裏に刻まれた〝キュートな双子〟というイメージは今も保たれています。

 姉の伊藤エミ(本名:沢田日出代、旧姓:伊藤)は、沢田研二と結婚しましたが離婚、以後、妹の伊藤ユミ(本名:伊藤月子)と、沢田研二との間にもうけた息子の3人で暮らしていました。離婚のいきさつについては、いっさい口にしていません。
 引退といい、その後の生き方といい、いさぎよさが際立ちます。

 伊藤エミは平成24年(2012)6月15日没、享年71歳。

(二木紘三)

|

« 追憶 | トップページ | みなと »

コメント

高校三年生と同時期に発表された名曲ですね。私も一卵性双生児なのでファンの一人でした。私達は高校が別々でしたので良くお前はどこの学帽を被っているんだと友達から言われた経験があります。バカンスやフーガと言った綺麗な言葉を美しいハーモニーで日本中に流行らせ芸能界から去って行かれました。ご冥福をお祈り致します。

投稿: 海道 | 2012年7月 4日 (水) 08時27分

この世界(≒音楽/芸能界)の事情を私はトンと存じません。ザ・ピーナツ姉妹その後を伺い、二木さんの言葉に膝を打ちました。
>いさぎよさが際立ちます。

この4月に大学時代の友人たちと再会。たまたま演歌に話が及び、都はるみの思い出になりました。すると歌上手な一人が「あれは駄目、何度も出直してくる」。チョットした見幕に驚きました。彼女の独特な歌唱を評価するゆえに、その`潔し‘欠如に失望してしまった。引退表明した歌手の再び三度のカムバック数例の解説を彼から聞き、なるほどと感ずるところありました。

かつて培った技術/人気でまだ稼ぎたいのか… 声量が落ち声が擦れてもまだスポットライトを浴びたいのか… 左様な引き時と言うか、いさぎよさですね。伊藤エミさん 天国なら十分歌えますね。合掌。


投稿: TangoMinato | 2012年7月 4日 (水) 16時08分

ザ・ヒットパレード等のオープニングを
  プティット・フルール 可愛い花
  その花のように いつも愛らしい・・・
と颯爽と飾った彼女たちの姿が目に焼きついております。
シドニー・ベッシェやピーナッツ・ハッコーの美しいクラリネットの演奏もグー、しかし思い返せば純国産のこの曲は歌詞共にジャパニーズ・ポップスの先駆曲であったとあらためて思いました。
その他「愛のフィナーレ」「ウナ・セラ・ディ東京」「恋のフーガ」や「心の窓にともしびを」「大阪の女」・・・もメロディが次々と浮んできます。

それにしても二木先生のおっしゃるように潔さとそして女の意地を、沢田研二はどう思っているのでしょうか?。

投稿: 尾谷光紀 | 2012年7月 4日 (水) 23時26分

二木先生の
「恋のバカンス」すばらしい出来ばえですね。
ますます腕前が上がってこられたんじゃないでしょうか。
これからも懐かしい日本の歌、アップお願いします。

投稿: naosuketyanメール | 2012年7月 9日 (月) 09時35分

雨がちの午後、日本女性をTVで垣間見て、滅多に無いことなので切らずにそのまま観戦。フットボール大会準々決勝だそうで相手はガーナ。なんとその途中、このメロディーにのる英歌詞が流れてきたんです。音源は台所のNOS-1ラジオ放送。 思わず一人でニッコリせざるを得ませんでした。日本の存在感を感じたからです。

フットボール(女子)国際試合に極東4強の支那・韓国/北鮮・日本は常連でしょう…。しかしコンテンポラリー・ミュージックに於いて、何気なくヒットナンバーに顔を出せるのは日本だけかも…。先の戦争や島嶼問題で絶叫恫喝する大陸と半島民族にあきれ且つ悲しくなり、こうした音楽への理解と暖かさが彼らの(近代)史に欠けているのではないかとフッと妄想します。

金曜午後、真っ黒に輝くガーナと少年のような日本との22人選手たちが四つがっぷりに組みましたが、ガーナvs日本1:0の結果。ユーロースポーツは日本Jリーグの実況もしますが、今日の試合は何処で行われたのか、恋のバカンスのせいか。うっかり気づきませんでした(^_^;


投稿: TangoMinato | 2012年10月 6日 (土) 03時49分

会社での飲み会のあと若い人たちはよくカラオケに行きます。新しい歌にまったくついていけないおじんの私はいつも参加を遠慮します(時にはおじんばかりで別のカラオケにいきます)。その日は雰囲気につられて若い人たちに同行しました。案の定、知らない歌ばかりで、歌詞も耳に聞きやすい単語の羅列で、脈絡が一貫していず、サビでやたら英語の歌詞が入り、これでよく歌詞を覚えれるなあと感心していたら、突然、この曲「恋のバカンス」が流れました。その瞬間、なんと驚くなかれ、ほぼ全員がこの曲にあわせて身体でリズムをとり合唱し出しました。いつもそうしているような感じで完全に若者たちのレパートリーの一つになっているなと感じました。この歌が流行ってから実に50年も経ちます。今の時代でも全然色あせておらず本当にすごい局だなあと改めて思いました。

投稿: SK2 | 2012年10月10日 (水) 21時15分

TangoMinato様 
 リトルなでしこ(U17女子サッカーチームの愛称)の敗戦は残念でしたね。準々決勝のガーナ戦は、わたしは勝てると予想していたのですが、一瞬のスキをつかれ、そのためキーパーが焦って失点してしまったように思います。W杯におけるなでしこジャパンの優勝、ヤングなでしこの活躍、そしてリトルなでしこと、日本女子サッカーの層の厚さは男子に勝るとも劣りませんね。これからが楽しみです。
 試合会場はアゼルバイジャンのバクーでした。

 TangoMinato様は、確かスペインか、フランスにお住まいでしたね。海外で生活されていると、何かにつけて祖国の動向が気にかかり、対外問題などが生じた場合には、無意識にナショナリズ的な見方が強くなるのは致し方ないのかも知れませんが、相手国を侮辱するような表記や言動は、差し控えられた方が良いように思います。日本は言論の自由が保障されている国ですから、何を言っても許されるとお考えでしょうが、日本は民主的に成熟した国であり、日本人は節度をわきまえた紳士であることを海外に発信するためにも、まだまだ発展途上の国々との違いを示すためにも、こころしたいものです。失礼しました。
 
 

投稿: ひろし | 2012年10月11日 (木) 11時32分

初めまして。初コメント、お邪魔いたします。
今、あるサイトで、歌を歌っていますが、
カラオケの音源がなくて、とても困っております。

この♪恋のバカンス は、大好きな曲です。
ハモリの勉強にもなります。
とても、綺麗な音源で、感動いたしました。

恐れ入りますが、拝借できませんでしょうか・・・。
よろしくお願い申し上げますm(_ _)m。

投稿: yumin0413 | 2013年2月14日 (木) 11時13分

yumin0413様
当サイトトップ画面「このブログについて」のうち〔当サイトの配信曲をネット上で利用する際の条件〕をご覧ください。(二木紘三)

投稿: 管理人 | 2013年2月14日 (木) 11時43分

拝読させていただき、
了解させていただきました。

大変、お手数をおかけいたしました。
ありがとうございましたm(_ _)m。

投稿: yumin0413 | 2013年2月14日 (木) 12時12分

‘コメント‘欄のタイトルから軽快な`恋のヴァカンス`をみたび堪能。サッパリ分からいMP3ながら、こんなに熟せる方が羨ましくも敬服いたします。

ひろしさんから異議お叱りを戴いているのに今気が付きました。恐れ入ります。攻撃レーダー使用や核爆発実験をする国への素直な気持ちを述べさせていただいた。
>何かにつけて祖国の動向が気にかかり、対外問題などが生じた場合には、無意識にナショナリズ的な見方が強くなるのは致し方ない…
以上のご意見は三島由紀夫が初渡航した時代ではないでしょうか。無数の老若同胞が世界いたる所に飛び回り/住むソーシャルネットワーク現代に、良くも悪くも地球的(グローバル)な共有感覚が生れていると思います。

上のごとき素直な気持ちを、もっと大胆に表現する欧州人は多いです。素晴らしい詩歌や曲がしばしば左様な怒れる人々によって創られるように思います。そう言えば本サイトはソーシャルメディアのプラス面の逸物で傑作と存じます。

MP3このメロディーサイトを紹介したドイツ友人が`恋のバカンス`を聞いて、ウワァ懐かしいと言ってきました。40年ほど前、‘ピーナツ‘を知らない独人はいなかったと聞いて、知らない私がヘェーっとひっくりかえりました。題名は忘れたそうです。Fest der Liebeだと実感はわかず、魚のようなKoi no vacancesだったかも知れません(^_^;

投稿: tangominato | 2013年2月15日 (金) 07時06分

 今年も海の日がやって来ましたが、この曲は夏にぴったりです。スタンダードナンバーと言ってもいいでしょう。小さいころ毎週日曜日にTVでシャボン玉ホリデーを観ていましたが、この曲を何度も聞いた気がします。 ザ・ピーナッツは歌唱力抜群で、彼女らが♪Beside a garden wall~とエンディング⁼テーマの『スターダスト』と歌い出すと、何とも大人っぽく素敵でした。何かのサイトに書かれていましたが、『スターダスト』を彼女らの歌で初めて聞いた人が多いのではないかと思います。
 あの頃ロマンチックな大人の世界に何となく憧れていましたが、その「大人」の時期を過ぎた今、あまりロマンチックなことは無かったと振り返っています(T_T)。

投稿: Yoshi | 2014年7月21日 (月) 07時58分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 追憶 | トップページ | みなと »