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アリベデルチ・ローマ

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞:P. Garinei & S. Giovannini、作曲:R. Rascel
日本語詞:あらかは ひろし・音羽たかし

夕闇忍びよる 石畳の上に
長い影宿してたたずむ
人かげひとつ
古き都ローマの トレビの泉に
いつかまた 帰りくる日の
きたらんことを
いつかめぐりくるその日の
幸多かれと祈る

*アリベデルチ・ローマ
また来る日まで
たとえ異郷の空遠く
今宵離れていこうと
夢は夜ごと通う 君がもと
さらばローマよ 恋の都よ
いつか星も輝き
リラの花散る今宵
よみがえる 思い出の数かず
 (*から繰り返す)

ARRIVEDERCI ROMA

T'invidio turista che arrivi,
t'imbevi de fori e de scavi,
poi tutto d'un colpo te trovi
fontana de Trevi ch'e tutta pe' te!

Ce sta 'na leggenda romana
legata a 'sta vecchia fontana
per cui se ce butti un soldino
costringi er destino a fatte tornà.

E mentre er soldo bacia er fontanone
la tua canzone in fondo è questa qua!

Arrivederci, Roma...
Good bye...au revoir...
Si ritrova a pranzo a Squarciarelli
fettuccine e vino dei Castelli
come ai tempi belli che Pinelli immortalò!

Arrivederci, Roma...
Good bye...au revoir...
Si rivede a spasso in carozzella
e ripenza a quella "ciumachella"
ch'era tanto bellae che gli ha detto sempre "no!"

Stasera la vecchia fontana
racconta la solita luna
la storia vicina e lontana
di quella inglesina col naso all'insù

Io qui, proprio qui l'ho incontrata...
E qui...proprio qui l'ho baciata...
Lei qui con la voce smarrita
m'ha detto:"E' finita ritorno lassù!"

Ma prima di partire l'inglesina
buttò la monetina e sussurrò:

Arrivederci, Roma...
Good bye...au revoir...
Voglio ritornare in via Margutta
voglio rivedere la soffitta
dove m'hai tenuta stretta stretta accanto a te!

Arrivederci, Roma...
Non so scordarti più...
Porto in Inghilterra i tuoi tramonti
porto a Londra Trinità dei monti,
porto nel mio cuore i giuramenti e gli "I love you!"

Arrivederci, Roma...
Good bye...au revoir...
Mentre l'inglesina s'allontana
un ragazzinetto s'avvicina
va nella fontana pesca un soldo se ne va!
Arrivederci, Roma!

(英語版 作詞:Carl Sigman)
ARRIVEDERCI ROMA (Goodbye to Rome)
 
Arrivederci Roma,
Goodbye, goodbye to Rome.
City of a million moonlit places,
City of a million warm embraces,
Where I found the one of all the faces
Far from home!

Arrivederci Roma,
It's time for us to part.
Save the wedding bells for my returning,
Keep my lover's arms outstretched and yearning,
Please be sure the flame of love keeps burning
In her heart!

City of a million moonlit places,
City of a million warm embraces,
Where I found the one of all the faces
Far from home!

Arrivederci Roma,
It's time for us to part,
Save the wedding bells for my returning,
Keep my lover's arms outstretched and yearning,
Please be sure the flame of love keeps burning
In her heart!

Arrivederci Roma,
Roma, Roma, Roma ...

《蛇足》 ローマを舞台にした映画は数え切れないほどありますが、ジャンルを超えてこれ1作ということで投票したとすると、1位になるのはまちがいなく『ローマの休日』でしょう。
 "妖精のような"という言葉で表現される若き日のヘップバーンの清純にして高貴、無邪気な姿が、今なお多くのファンを魅了しています。

 その『ローマの休日』が公開された翌年の1954年に発表されたのが、『アリベデルチ・ローマ』です。アリベデルチは「さようなら」という意味。
 よく知られているチャオが人と会ったときにも別れの際にも使われるのに対して、アリベデルチは別れのときにだけ使われます。フランス語の
Au revoir、ドイツ語のAuf Wiedersehen、中国語の「再見(ツァイチェン)」などと同じく、「再会のときまで」とか「再会を期して」といったニュアンス。

 作曲したレナート・ラシェル(Renato Rascel)はトリノ生まれで、本名はレナート・ラヌッチ(Renato Ranucci、1912-1991)。俳優、コメディアン、歌手、ダンサーと多才な人物で 、この曲も自ら歌いました。

 この曲は、ローマに旅したイギリス娘が別れを惜しむという設定で、ローマの名所がいくつも出てきます。そのうちのいくつかは、『ローマの休日』にも登場します。
 最初に、後ろ向きでコインを投げればまたローマに戻れるという、今ではだれでも知っているトレビの泉の伝承が語られます。そのほか、グロッタフェッラータにある
有名なレストラン・ホテル「スクアルチャレッッリ」でフェットチーネ(日本でいうと、細めのひもかわうどんですな)とワインで食事をしたことなど。

 「マルグッタに戻りたい」というヴァースがありますが、マルグッタはスペイン広場の北西にある通り。
 『ローマの休日』で、新聞記者のジョー
(グレゴリー・ペック)が別れ際にアン王女から住所を尋ねられ、「マルグッタ通り51番地です」と答える場面があります。この住所は現在も存在します。

 1958年にイタリアとアメリカの合作で、『ローマの七つの丘(Seven Hills of Rome )』が作られました。イタリア語版の題名は『アリベデルチ・ローマ』で、メトロ・ゴールドウィン・メイヤーの配給でした。内容は、アメリカ人の歌手が遺産を巡ってお金持ちの婚約者を捜しにローマに行くというコメディ。

 この映画で『アリベデルチ・ローマ』は、挿入歌の1つとして使われました。歌ったのは、テノール歌手のマリオ・ランツァ。この名唱によって『アリベデルチ・ローマ』はいっそう有名になり、ローマ市にとって最高のPRソングとなりました。

 多くの歌手がカヴァーしていますが、イタリア語詞では"Arrivederci, Roma.."から歌い始められ、さらに.いくつかのスタンザが省略されるケースが多いようです。上のmp3は日本語詞に合わせてあります。
 英語版は、ディーン・マーティンの歌が有名です。

(二木紘三)

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コメント

「アリベデルチ」は、再会を期してという意味をこめた別れの言葉だったとはじめて知りました。
中国の「再見」は有名ですが、ベトナムのさよなら、「tam biet(タン ビェット)」もそうです。
長期の別れの場面でつかいます。
なお毎日、学校や職場でする帰宅時のあいさつなら「xin chao(シン チャオ)」です。「バイ、バイ、またね」みたいなニュアンスです。
ベトナムは昔、中国の漢字を使っていたので、漢字の音が残っている言葉が多い。そういう言葉を漢越語といいます。
日本も漢字の音読みの中に、呉音、漢音、唐音などとして残っています。

 「タン ビェット」は「暫別」の音です。しばらくの別れ、暫時の別離の意味です。なかなか味わいがあります。また会えるよ、あまり悲しまないようにしようよ、という心が込められている。
今のベトナムは漢字教育がなされておらず、この趣深いニュアンスは、残念ながらベトナムの人にはわかりません。

投稿: 越村 南 | 2014年10月 4日 (土) 10時31分

 ヨーロッパへは何度か出掛けていますが、ローマへはまだ行ったことがありません。いずれは“永遠の都”をゆっくりと訪れたいと思っています。
 ところでローマ風という言葉には、Romantic、Romanesqueなどの表現があります。本来は文化・芸術の用語ですが、転じて情緒的、甘美、夢想的などの意味に用いられ、日本語でも浪漫的などと訳されています。最近あまり用いられませんが、ロマンチストという和製英語があります。Romanticistの訛りと思われますが、『彼はロマンチストだ』というと、“彼は夢想家だ”という意味になります。(私も見かけによらないロマンチストだと言われたことがあります。)また、Romanesqueという表現は、本来の意味に近く、建築様式などに用いられますが、このHPでも赤色エレジーの蛇足に『レトロでロマネスクなイメージ』という叙述が見られます。
 ローマ帝国はかつてヨーロッパの大部分を占めていました。その崩壊後も後世の支配者―シャルル・マーニュ、ネポレオン、ヒトラーなど―はローマ帝国の再現を“夢想”したのではないかと思われます。ともあれ、映画『ローマの休日』もこの曲『アリベデルチ・ローマ』も、とてもロマンチックです。

投稿: Yoshi | 2015年2月 2日 (月) 11時27分

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