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グリーン・フィールズ

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞・作曲:T.ギルソン、R.ディール、F.ミラー、
唄:ブラザーズ・フォア、日本語詞:うさみ かつみ

降りそそぐ光は
流れゆく青い河は
空に飛ぶ白い雲は
肩寄せる二人のため
輝いてくれたあの日

燃え尽きた太陽
凍てついた風の中で
そして今ひとりぼっち
季節外れ迷子のように
失った夢を探す

何があなた変えたのか
ぼくには何もわからない
砕けた愛のかけら
寄せ集めて生きてゆく

降り注ぐ光よ
流れゆく青い河よ
空に飛ぶ白い雲よ
よみがえる愛の日々は
鮮やかに胸の奥に


   GREENFIELDS

Once there were green fields
Kissed by the sun.
Once there were valleys
Where rivers used to run.
Once there were blue skies
With white clouds high above.
Once they were part of
An everlasting love.
We were the lovers
Who strolled through green fields

Green fields are gone now
Parched by the sun.
Gone from the valleys
Where rivers used to run
Gone with the cold wind
That swept into my heart.
Gone with the lovers
Who let their dreams depart
Where are the green fields,
That we used to roam?

I'll never know what
Made you run away.
How can I keep searching
When dark clouds hide the day
I only know there's
Nothing here for me.
Nothing in this wide world
Left for me to see

But I'll keep on waiting,
Till you return.
I'll keep on waiting,
Until the day you learn.
You can't be happy,
While your heart's on the roam,
You can't be happy
Until you bring it home.
Home to the green fields
And me once again

《蛇足》 アメリカのフォーク・グループ、ブラザーズ・フォア(The Brothers Four)が1960年1月にコロムビア・レコードから発売したシングル曲。昭和30年代後半にラジオにしがみついてアメリカン・ポップスを聞いていた人たちには、忘れられない曲でしょう。

 家庭でも歌えるような歌詞やけれん味のない正統的な歌い方が、とくに白人保守層に受け、たちまちベストセラーになりました。シングル盤はポップ・チャート2位まで昇り、同年の年末に出たアルバム『The Brothers Four』はトップ20に入りました。

 ブラザーズ・フォアは、シアトルのワシントン大学時代に親しくなったボブ・フリックなど4人が、1957年にフォーク・グループを結成したのが始まり。
 4人とも同じフラタニティに所属していたところから、
ブラザーズ・フォアと名乗ったとされています。

 フラタニティは、アメリカの各大学・大学院に古くからある男子学生の社交クラブで、秘密結社めいたしきたりや規律があり、それに入会できるのは名誉とされています。フラタニティは兄弟(brother)を意味するラテン語のfraterから来た言葉で、日本語には兄弟会と訳されることもあります。
 同様の組織が女子学生にもあり、こちらはソロリティと呼ばれます。

 ブラザーズ・フォアは、その後、1960年の大作西部劇『アラモ』の主題歌『遥かなるアラモ (The Green Leaves of Summer)』など、いくつかのヒットを飛ばします。
 1960年代後半から、聴衆へのアピール力の強いロックの手法を取り入れたフォークロックが流行り始めます。そのあおりでブラザーズ・フォアの人気に陰りが出てきますが、彼らは巡業を中心に演奏活動を続けています。日本へも来ました。

 『グリーン・フィールズ』を作詞・作曲したのは、テリー・ギルソン、リチャード・ディール、フランク・ミラーの3人から成るシンガー・ソングライターのグループ、イージー・ライダーズ(The Easy Riders)
 このトリオは、『マリアンヌ』というミリオンセラーを生んだほか、ディーン・マーチンなど何人もの大物歌手に楽曲を提供しています。自作曲の
『グリーン・フィールズ』も歌っています。

 日本でもブラザーズ・フォアと同傾向の演奏活動をする男声コーラス・グループがいくつか生まれました。ブラザーズ・フォアのまねだという人もいましたが、ダークダックスは昭和26年(1951)、デューク・エイセスは昭和30年(1955)、ボニージャックスは昭和33年(1958)の結成ですから、まねとはいえません。結成にあたって刺激を受けたグループが、ほかにあったかもしれませんが。

(二木紘三)

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コメント

 懐かしい曲のアップロードをありがとうございました。
 曲も詞も大好きで、コードも簡単でギターのアルペジオの伴奏が良く合います。去ってしまった恋人の帰りを待つという切ない歌詞ですが、一体何年待ち続けるつもりなのでしょう。近年の脳科学の研究成果では、恋をすると脳内にフェニルエチルアミンという物質が多くなり、あの独特の感情を生むそうです。しかし、この物質は一度の恋ではどんなに長くても4年しか分泌され続けないそうです。つまり、永遠の恋どころか、どんな恋も4年で覚めてしまうということになります。失恋も全治4年でしょうか?
 ワシントンの名前を冠した大学は全米に少なくとも3校あり、シアトルのワシントン大学は正式にはUniversity of Washingtonと呼ばれます。知り合いの日本人が教授をしていたため、私も2-3度程訪れたことがありますが、レニア山を望む美しいキャンパスで有名です。シアトルは横浜との定期船があった場所で、日本人も多く、また全米でも住みやすい都市として人気があります。イチローがマリナーズに所属するずっと以前にタコマ空港内に日本語のアナウンスがあるのに驚いたことがある程です。

投稿: Yoshi | 2015年9月18日 (金) 13時56分

素晴らしい曲をありがとうございます。

メロディは知っていましたがオリジナルの英詩の内容は今回初めて熟知しました。
家族と一緒だった田舎での幸せな日々がぴったり重なって思い出されます。
英詩における一語一語に胸をえぐられるような懐かしい想いがいたします。

”We were the lovers
Who strolled through green fields."

私にとってこの"We"とは、私と亡き母、そして祖母の三人です。私たちは海の見える丘の上の畑でよく畑仕事に汗を流しました。

もうお母さんもお婆ちゃんもいなくなりました。
丘の畑もありません。

I only know there's
Nothing here for me.
Nothing in this wide world
Left for me to see

もう私には何もありません。
この広い世界に何も見る物は残っていません。

But I'll keep on waiting,
Till you return.
I'll keep on waiting,
Until the day you learn.
You can't be happy,
While your heart's on the roam,
You can't be happy
Until you bring it home.
Home to the green fields
And me once again

だけど、お母さん、お婆ちゃん、僕はずっとずっと待っていますよ。
お母さんとお婆ちゃんがもう一度我が家と丘の畑に戻ってくるのを。
そして再び皆で幸せになれるのを。

・・・・・・

青い空と白い雲。
小川のせせらぎ。
雲雀がまいあがる麦畑。
日本海に沈む真っ赤な夕日。
畑仕事を終え丘の畑から三人で我が家に帰る日々。

子供時代の幸せな情景を思い出します。

投稿: yoko | 2015年9月22日 (火) 22時13分

高校生時代の時から好きだった曲をありがとうございます。この曲を聴くと、常に初恋の甘酸っぱい思い出が蘇ります。
この曲を知るまで、欧米にも「韻を踏む」作詞法があることを知りませんでした。実に綺麗な詩ですね。メロディーも好きですが、詩が特に好きです。切なさが過ぎますが……。

投稿: ken | 2015年11月 3日 (火) 23時14分

うた物語の楽しみとして、私は好きな曲に出会うとネットでその歌手の別の曲も探してみます。
するとさらに好きな曲にぶつかる確率が高いです。

そんな風にしてブラザーズフォーの「グリーンフィールズ」からは「七つの水仙(seven daffodiles),
ダ・カーポの「結婚するって本当ですか」からは「野に咲く花のように」を見つけました。
どちらもシンプルで暖かい詩です。

こんな曲を騒々しい大通りを歩きながらまた休みながら口笛を吹いて楽しみます。こうすると誰の邪魔にもなりません。
家の中で口笛を吹くと妻が「やめてー!」とヒステリーを起こします。
ほんとうは妻もいなくてギターでもできると良いのですが。

投稿: yoko | 2015年11月 4日 (水) 18時47分

yoko様

 Seven daffodilは曲も歌詞も美しいですね。私はアコースティック=ギター(フォーク=ギター)を嗜むので、夕刻にビールを片手に爪弾いています。唄うのは専ら60-70年台の内外のフォーク=ソングです。しかし、近所に配慮して窓を閉め切り、家内にも午後8時までとされています。

投稿: Yoshi | 2015年11月 5日 (木) 10時35分

Yoshi様
コメントありがとうございます。フォークソングはいいですね~。今でも青春のただなかにいるような気がします。家の中でもお風呂の中ですと口笛を吹いても音が漏れにくく大丈夫なのですが、それでも家内はわざわざ聞き耳を立てて怒りだすことがあります。きっと怒るために聞き耳を立てているんですね(笑)。ギターは学生時代に私も触ったことがありますが、見る間に上達して行く友人を横目にして練習する気力を失ってしまいました。ギターを弾ける人が羨ましいです。

投稿: yoko | 2015年11月 5日 (木) 21時38分

ちょっと前のことですが、当時私共夫婦が住んていた所の近くに「七つの水仙」というケーキショップが開店しました。ためしに買って帰る途中、家内と私とほぼ同時に I may not have a mansion と歌いだしてしまって、顔を見合わせて大笑いしたことがありました。

投稿: boriron | 2016年1月 8日 (金) 00時16分

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