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2020年11月20日 (金)

谷間に三つの鐘が鳴る

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞・作曲:ジャン・ヴィヤール、英語詞:ベルト・ライスフェルト、日本語詞:不詳

1 谷間の奥深く 忘れられし村に
  朝靄の中 産声が聞こえる
  新しい命の 誕生を祝って
  人びとはみな 祈りを捧げる

  鐘は鳴る鳴るよ こだまと響き
  かわいい赤ちゃんの 門出を告げる
  山から山へと 谷から谷へと
  元気に育てと 願いを込めて
  鐘は今鳴る

2 谷間の奥深く 忘れられし村に
  陽の光浴びて 歌声が聞こえる
  新しい夫婦の 誕生を祝って
  人びとはみな 酒を酌み交わす

  鐘は鳴る鳴るよ こだまと響き
  若い二人の 門出を告げる
  山から山へと 谷から谷へと
  永久(とわ)に幸あれと 願いを込めて
  鐘は今鳴る

3 谷間の奥深く 忘れられし村に
  青い月の空 讃美歌が聞こえる
  今燃え尽きた 命を惜しんで
  人びとはみな 祈りを捧げる

  鐘は鳴る鳴るよ こだまと響き
  長い人生に 別れを告げる
  山から山へと 谷から谷へと
  天にも届けと 願いを込めて
  鐘は今鳴る

   The Three Bells

1. There's a village hidden deep in the valley
    Among the pine trees half forlorn
    And there on a sunny morning
    Little Jimmy Brown was born
    So his parents brought him to the chapel
    When he was only one day old
    And the priest blessed the little fellow
    "Welcome, Jimmy to the fold"

    All the chapel bells were ringing
    In the little valley town
    And the song that they were singing
    Was for baby, Jimmy Brown
    Then the little congregation
    Prayed for guidance from above
    "Lead us not into temptation
    Bless this hour of meditation
    Guide him with eternal love"

2. There's a village hidden deep in the valley
    Beneath the mountains high above
    And there, twenty years thereafter
    Jimmy was to meet his love
    Many friends were gathered in the chapel
    And many tears of joy were shed
    In June on a Sunday morning
    When Jimmy and his bride were wed

    All the chapel bells were ringing
    'Twas a great day in his life
    'Cause the song that they were singing
    Was for Jimmy and his wife
    Then the little congregation
    Prayed for guidance from above
    "Lead us not into temptation
    Bless O Lord this celebration
    May their lives be filled with love"

3. From the village hidden deep in the valley
    One rainy morning dark and gray
    A soul winged its way to heaven
    Jimmy Brown had passed away
    Silent people gathered in the chapel
    To say farewell to their old friend
    Whose life had been like a flower
    Budding, blooming till the end

    Just a lonely bell was ringing
    In the little valley town
    'Twas farewell that it was singing
    To our good old Jimmy Brown
    And the little congregation
    Prayed for guidance from above
    "Lead us not into temptation
    May his soul find the salvation
    Of thy great eternal love"

   Les Trois Cloches

1. Village au fond de la vallée,
    Comme égaré, presque ignoré
    Voici dans la nuit étoilée
    Qu’un nouveau né nous est donné
    Jean François Nicot il se nomme
    Il est joufflu, tendre et rosé
    A l’église beau petite homme,
    Demain tu seras baptisé.

    Une cloche sonne, sonne,
    Sa voix d’écho en écho,
    Dit au monde qui s’étonne :
    C’est pour Jean-François Nicot.
    C’est pour accueillir une âme,
    Une fleur qui s’ouvre au jour
    A peine à peine une flamme,
    Encore faible qui réclame
    Protection, tendresse, amour”

2. Village au fond de la vallée,
    Loin des chemins, loin des humains,
    Voici qu’après dix-neuf années,
    Coeur en émoi, le Jean-François
    Prend pour femme la douce Elise,
    Blanche comme fleur de pommier.
    Devant Dieu dans la vieille église
    Ce jour ils se sont mariés

    Toutes les cloches sonnent, sonnent,
    Leurs voix d’écho en écho
    Merveilleusement couronnent
    La noce à François Nicot
    “Un seul coeur une seule âme”,
    Dit le prêtre” et pour toujours
    Soyez une pure flamme
    Qui s’élève et qui proclame
    La grandeur de votre amour”.

3. Village au fond de la vallée,
    Des jours, des nuits, le temps a fuit
    Voici qu’en la nuit étoilée
    Un coeur s’endort, François est mort,
    Car toute chair est comme l’herbe ,
    Elle est comme la fleur des champs,
    Epis, fruits murs, bouquets et gerbes,
    Hélas tout va se desséchant…

    Une cloche sonne, sonne,
    Elle chante dans le vent
    Obsédente et monotone,
    Elle redit aux vivants
    “Ne tremblez pas coeurs fidèles
    Dieu vous fera signe un jour,
    Vous trouverez sous son aile,
    vec la vie éternelle,
    L’éternité de l’amour”.

《蛇足》 英語版"The Three Bells"の原曲は、シャンソン"Les Trois Cloches" なので、そちらを先に見てみましょう。

 英語版も原曲も『三つの鐘』というシンプルなタイトルですが、日本語版では『谷間に三つの鐘が鳴る』となっており、どんな場所が舞台かすぐわかるようになっています。

 作詞・作曲は、スイス人のジャン・ヴィヤール(Jean Villard 1895–1982)。フランスを主舞台として、作詞・作曲家、シャンソン歌手、コメディアン、作家として活躍した多才な人物です。
 一時期、デュオ「ジルとジュリアン
(Gilles et Julien)としても活動したので、ジルと呼ばれることもあります。

 "Les Trois Cloches"は、1939年9月18日にスイスのラジオ・ローザンヌで放送されたのが初演。翌年、ヴィヤールと親交のあったエディット・ピアフ(『バラ色の人生』参照)が、ローザンヌのキャバレーで歌ってから、彼女の持ち歌になりました。

 彼女は、1945年から翌年にかけて、ヴォーカル・グループ「レ・コンパニオン・ドゥ・ラ・シャンソン」(Les Compagnons de la chanson 「歌仲間」の意)とともにアメリカ・ツアーを行いました。
 その折のレパートリーに"Les Trois Cloches" も入っていましたが、とりたてて評判にはなりませんでした。レコードが発売されていなかったせいもありますが、いちばんの原因はフランス語で歌ったことでしょう。
 アメリカ人は、外国の歌・映画・演劇でも英語で話し、歌うのがあたりまえと思う傾向がとくに強いので。

 1959年に英語版のレコードが発売されたことにより、アメリカにおける状況は劇的に変わりました。
 歌ったのは、ブラウン家の3兄妹、長男ジム・エド、長女マクシーン、次女ボニーから成る「ブラウンズ」。
 フランスではすでにヒットしていた"Les Trois Cloches" は、このレコード"The Three Bells" によって、英語圏全体に広まりました。

 英語版の作詞者は、オーストリア人のベルト・ライスフェルト(Bert〈本名はBerthold〉 Reisfeld 19061991)。ライスフェルトは語学が堪能で、英語でオリジナルの作詞を行ったほか、フランスやドイツのヒット曲を英語にしたり、その逆の作詞を行ったりしました。

 原曲と英語版では、多少表現は違うものの、内容は同じです。谷間の小さな村で、ジャン・フランソワ・ニコ(英語版ではジミー・ブラウン)という男の子が生まれ、やがて恋をして結婚し、老いて亡くなるという、ごく一般的な人生が描かれています。
 「三つの鐘」は、誰かの誕生・結婚・終焉の際に鳴らされる教会の鐘
であると同時に、人生の最重要な3つの節目を象徴する言葉でもあります。

 ところで、楽譜・歌集のなかには、作詞・作曲者として、マルク・エラン(Marc Herrand 1925–1995)を併記しているものがあります。これは、"Les Trois Cloches/The Three Bells" の大ヒットに、マルク・エランによるアレンジが大きな役割を果たしたことによります。
 マルク・エランは、「レ・コンパニオン・ドゥ・ラ・シャンソン」の創設者の一人であり、最初の音楽ディレクターでした。のちに、指揮者、作曲家、歌手として活躍します。

 "Les Trois Cloches/The Three Bells"を聞いて、讃美歌のようだと感じた人は多いと思います。とくに、各聯前半の詠唱風のコラールが、そうした印象を強めています。
 コラールは、もともとルター派教会で全会衆によって歌われる讃美歌でしたが、現代では、それと同様の形式や類似した性格の作品も、そう呼ばれるようになっています。
 こうした曲調が、フランス人やアメリカ人の宗教心にアピールしたのでしょう。

 なお、ブラウンズ版では、コラールの部分が原詞の半分、一番なら Little Jimmy Brown was born までになっています。

 "Les Trois Cloches"が大ヒットしてから、その舞台は、ジュラ山地のなかの袋谷にあるボーム・レ・メシュー(Baume-les-Messieurs…上の写真)という小村だという伝説が生まれました。ジュラ山地は、フランス・スイス国境のフランス側にある山地で、ジュラ紀の語源となった場所です。

 この伝説が生まれたのは、ベルナール・レショという人物がエッセイに、「ジャン・ヴィヤールはフランスとスイスを行き来する途中で、この村に立ち寄ったことがあるはずだ」と書いたことがきっかけのようです。この影響で、美しい教会のある小村は、人気の観光地になりました。
 しかし、ジャン・ヴィヤールは「ボーム・レ・メシューという村には行ったことがなく、"Les Trois Cloches"は、
レマン湖ジュネーブ湖)のほとりでたまたま発想したものだ」と語っています。

 大ヒット曲が生まれると、「舞台はここだ」論争が生まれるのは、どの国でも変わらないようです。

(二木紘三)

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コメント

二木 先生 へ

今の私の心に沁みこむような The Three Bells を UPして下さり、ありがとうございます。

③ 谷間の奥深く 忘れられし村に
  青い月の空 讃美歌が聞こえる
  今燃え尽きた 命を惜しんで
  人びとはみな 祈りを捧げる
 
  鐘は鳴る鳴るよ こだまと響き
  長い人生に  別れを告げる
  山から山へと 谷から谷へと
  天にも届けと 願いを込めて
  鐘は鳴る

病床に伏す最愛の妻(智代 ともよ)の やつれた寝顔を見ながら、残された貴重な日々をどう過ごせばよいのか・・思い悩みながら、静かに時の過ぎ行くのを恐れと不安の中で感じながら、時よ停まってくれ!と、祈り続けています。

もういっぱい泣きました。涙も枯れ果てるほどに泣きました。
今はもうすべてを神様にゆだねて、愛する人の人生最後の鐘がなるのを、静かに待つしか、することは何もありません。

谷間に三つの鐘がなる・・・こんなにも心に響きわたるしらべ、心のひだまで泌み通るような思いで聞いています。
今、私達の教会ではクリスマスセレブレーションの練習に大勢の兄弟姉妹たちが明け暮れていますが、私の生涯かけて愛し続けた愛しい妻に聞かせてやれるだろうか・・・? 

どんなに愛し合っても、いつかは別れていかねばならないさだめ とはいうものの、
未練が残って仕方がない。
二木先生はじめ、電話やメールでも励まし慰めてくださった方々のお心遣いは病床の妻の心にも深く残っていることでしょう。ありがとうございました。

大好きなブラウンズの歌が、個人的な感傷の場となりました。お許しください。

投稿: あこがれ | 2020年11月21日 (土) 12時03分

もう20年くらい前のことになりました。
山陰のある市での、30人くらい親戚の結婚式で、新婦方の挨拶を頼まれたいたのです。

新郎の来賓の方のスピーチは教科書のように、定番の内容を滔々と述べられ、それはお見事なことでした。

次なる私のテーマは、頼まれてはいたものの、この種の練習もしていなく、これは恥さらしになると、たじろいでいました。妻も下書き練習しているはずはないのに、どうするのかと、ヒヤヒヤしていたそうでした。

この結婚式にはすでに二歳くらいの子供がいて、いまここで式を催すことなっていたのでした。

記憶も薄れているのですが、概ね次のように話しました。
------------------------------
もう20数年前になりますが、ヨーロッパである一つの曲が生まれました。しかし受けいれらずにいましたが、忘れられたくらい経ったくらいから、アメリカでにわかにヒットしました。
------------------------------
曲の内容は、(蛇足に同じですから省略して)「三つ目は、結婚式の話しですから話しませんので」として話しましたが、お分かりとおもいます。

節目の説明を物語り風にして、はなしましたが、結婚式のスピーチとは違う、やがて何の話かと、私話やすこしざわめきが出ていたのは、感じていました。

この挨拶の最後は次のように結びました。
------------------------------
この曲名は「谷間に三つの鐘が鳴る」で、ラジオなどで耳にされることがありましたら、思い出してください

今日この地で、一日に2度の鐘が鳴った日です。おめでとうございます。御両家の幸あることをお祈りします。
-----------------------------
で、マイクを離れたのでした。

ややして、拍手が響きました。

投稿: 崇 | 2020年11月21日 (土) 14時47分

ザ・ブラウンズ(The Browns)が歌う「谷間に三つの鐘が鳴る」(The Three Bells)は、私の大の愛唱歌です。

心待ちにしていたこの歌が、ついに、”うた物語”に登場!感激の至りです。
思い返せば、これまで、「いとしのクレメンタイン」での投稿('16-1-9)で、ザ・ブラウンズが歌う「谷間に三つの鐘が鳴る」のことにも触れ、また、”交流掲示板”でも、「谷間に三つの鐘が鳴る」([1517] ’20-3-17)として投稿させて頂きました。

現在に至るも、聴くのも、口遊むのも原語(英語)ということもあり、日本語歌詞(訳詞)のことは、うろ覚えですが、歌詞1番では、次のようなフレーズがあったように記憶します。(NET検索しましたが、該当する日本語訳詞は見つからず)
  ♪谷間の奥深く 樹々に囲まれた
    平和な村で ジミー・ブラウンは生まれた
    (ボン ボン ボン)
    教会の鐘が 村中に響く
    ・・・・・・・
    おめでとう ジミー・ブラウン
    ・・・・・・・
    神のみ恵が 小さきみどりごの上にあれと♪

この歌詞(英語)にありますように、鄙びた小さい村に生まれ、村人に愛され、年頃になって結婚し(、子供を育て)、歳老いて平穏な死を迎える、という人生が、平凡ながらも、理想の一つの形なのだろうと思うのです。

投稿: yasushi | 2020年11月22日 (日) 10時18分

「谷間に三つの鐘が鳴る」(The Three Bells)は、大好きな歌です。

これまでは、ザ・ブラウンズが歌うボーカルで聴いておりましたが、このたびの二木オーケストラによる器楽演奏で聴きますと、これもまた素晴らしいなあ、心が洗われるように、しみじみと心に沁みるなあ、と繰り返し聴いている次第です。

そして、二木先生の名解説(《蛇足》)を拝読しましたら、勉強になりました。
「 "Les Trois Cloches/The Three Bells"を聞いて、讃美歌のようだと感じた人は多いと思います。とくに、各聯前半の詠唱風コラールが、そうした印象を強めています。 」との記述がありますが、各聯前半部分のスタイルが”詠唱風コラール”と呼ばれることは、知りませんでした。

この詠唱風コラールの部分は、抑揚が少なく、単調なメロディですが、各聯の後半部分(主旋律の部分)を引きたてるべく、イントロ部分として、大事な役割を果たしているのだろうと想像します。
シャンソン”Les Trois Cloches”では、 詠唱風コラールの部分が8行あるのに対して、ザ・ブラウンズの英語版歌曲”The Three Bells” では、約半分(前半部分)の4行となっています。

英語版歌曲”The Three Bells” では、すべて、このように歌われているのだろうかと、YouTubeで調べましたら、シャンソン”Les Trois Cloches”の場合と同様、全8行の詠唱風コラールで歌っている、英語版歌曲”The Three Bells”があることに気づきました。
歌詞1番で言えば、次の第5行~第8行が挿入された形です。
So his parents took him to the chapel
When he was only one day old
And the priest blessed the little fellow
Welcomed Jimmy to the fold
例えば、イギリスのバンド”Brian Poole & The Tremeloes” や、アメリカのグループ”Andrew Sisters”は、このような、長い詠唱風コラール部分(8行)の歌い方をしており、ザ・ブラウンズが歌う”The Three Bells”とは多少風情が異なっています。このようなスタイルの歌声も、面白いなあ、聴きごたえがあるなあと感じているところです。

投稿: yasushi | 2020年11月25日 (水) 16時45分

 「谷間に三つの鐘が鳴る」一度聞いたら忘れられないすばらしい題名です。いやあこの題名をつけた日本人の翻訳者に賞を送りたい気持ちです。もし題名が「三つの鐘」なら洋楽にあまり興味のない私はこの歌のことなど忘れていたでしょう。
 メロデイーは地味というか荘重ですが、歌詞は赤ん坊の生まれた時や結婚の時、そして人生の終わりの時には、鐘を鳴らして、みんなで集まろうといった内容です。
 71歳の私にも素直にわかるものです。特に家族、親族の団結の強いベトナムに住んでいれば・・。日本にいた頃は家族関係などわずらわしいものだと思っていたのですが、いやそうじゃない、やっぱり家族関係っていいなあ、大切にしていかなくてはいけない原点だと素直な気持になっています。親族のお祝いや災害、不幸には心から参加して気持ちを味わいたいという心持です。毎朝5時半から出発し7時に帰宅する早朝散歩を4ヶ月続けて、私はそんな素直さを少しづつ取り戻しています。


投稿: 越村 南 | 2020年11月27日 (金) 19時45分

この度は二木先生、素晴らしい曲を紹介してくださいました。
荘重ないいメロディーですね。 
歌詞が素晴らしいと思います。 日本語の歌詞の作者が不詳というのはまことに惜しまれることです。 こんな日本語の歌詞がつくれるとは、さぞかし漢詩の素養が深いのでしょうか。
フランス語の方の歌詞がまたいいですね。 神の大御心により誕生し、人々の祝福の裡に伴侶を迎え、そして隣人に惜しまれながら静かに神の御許へ。 富、名声を追うこともなく淡々とした、最も幸せな人生。 それを凝った言葉もなしに平易に綴ってゆく、この詩文は素晴らしいと思います。
(歳をとったせいか、詩文を読んでいたら涙がでてきました。)

これでこのコメント終わりでいいのですけれども、実は<蛇足>にある、”Baume-les-Messieurs " という言葉 にある小さな疑問を残しているのです。

1983年(84年?)夏、私はパリから、南東方向ブルゴーニュへ向かいました。 中世から近世のフランス史、ヨーロッパ史の一方の雄であるブルゴーニュ公家発祥の地、ホイジンガの「中世の秋」の舞台、ブルゴーニュはどうしても一度は訪れなければと思っていたのでした。
ジャンヌ・ダルクの生家を起点として南下、ブルゴーニュの主邑ディジョン(Dijon) 、そこから東へ、ブザンソンが最終地点でした。 この旅程、大変に実りあるものでしたが、ここでは歴史の説明場所でも観光案内でもありませんので省きます。 <蛇足>にあるジュラ山脈の西側が、中世、ブザンソンを主邑とするフランシュ・コンテ(神聖ローマ帝国自由伯領、独仏抗争の最たる所)で、ここに "Baume-les-Messieurs" があるのでした。

当時私はこの歌も知りませんでしたし、その村の存在も知りませんでした。 帰路、ブザンソンから北上する途中、"Baume-les-Dames" という町を通過したときに、面白い名前の町だなと記憶に残りました。

その夜ストラスブールのホテルで、夕食後フランシュ・コンテの地図を見ていたところ、ブザンソンの南方に、この "Baume-les-Messieurs" という村を見つけ、そこで、途中通過した "Baume-les-Dames" の名前を思い出したのでした。

これは面白いと思いました。
"Baume" は、洞穴という意味です。 つまり、

"Baume-les-Messieurs" は、貴紳の洞穴、
"Baume-les-Dames" は、貴婦人の洞穴、
ということになります。 (共に複数)

ジュラ山脈は石灰岩が多くて洞窟はたくさんあるようですが、両者100キロほど離れていますが、この対になる名前、どうしてもべつべつに名付けられたものではなく、なにか因縁、理由があるに違いないと思いました。 洞窟は古来なにやら神がかり的な所とみなされることがあります。 なんでも知りたがる私は、暫くフランシュ・コンテの歴史書など見てはみたものの、結局分からずじまいなのでした。 小さいとはいえ、一つの疑問を残したままというのはなんとなく心残りであります。

ここでこの名曲に出会い、以上つい思い出してしまいました。 曲に関係のないことを長々と、すいません。

>蛇足<
Re: フランス語詞の題名、 " Les Trois Cloches"

フランス語で、 cloche は、女性名詞ですが、男のマヌケという意味もあります。
"Les Trois Cloches" というのは、三人のマヌケ野郎という意味になります。

言葉って面白いですね。


投稿: 田主丸 | 2020年12月 2日 (水) 21時49分

「谷間に三つの鐘が鳴る」(The Three Bells)は、大好きな歌です。
ボーカルもいいですが、二木オーケストラ演奏も、聴けば聴くほどに素晴らしく、名演奏だなあとの感慨を強くしております。

YouTubeで、ザ・ブラウンズが歌う「谷間に三つの鐘が鳴る」を検索しましたら、晩年のブラウン家トリオが歌う動画に出合いました。
今から10年ほど前にアップされたもので、姉、妹は銀髪(白髪)、Jim Edも白髪混じりの顔立ちでしたが、歌声は衰えることなく、若々しく力強いボーカルでした。長い年を隔てても、若い頃と同じように歌えるなんて、驚きです。
Wikipediaによれば、2010年代後半に、Jim Ed、妹Bonnie、姉Maxineと、相次いで病で亡くなられたとありますが、この動画には、今もコメントが寄せられており、この歌が多くの人々に愛されているのを感じます。
寄せられたコメントを眺めてみますと、”素晴らしい歌を有難う”、”安らかにお眠り下さい”などに混じって、あるコメントが目につきました。
”僕が小さい少年だった頃、母さんがこの素晴らしい歌を、よく歌って聞かせてくれた。今、僕が墓地に母さんを訪ねるとき、僕は、母さんの墓前で、この歌を歌う。”(主旨)とあり、「谷間に三つの鐘が鳴る」が、愛されて、親から子へ歌い継がれる様が窺われて、心しみじみ感動しております。

投稿: yasushi | 2020年12月12日 (土) 15時05分

「谷間に三つの鐘が鳴る」(The Three Bells)は、大好きな歌です。

私の音源〔マイ(HDD)・ジュークボックス〕には、二つの「谷間に三つの鐘が鳴る」が収納されています。
一つは、大分前に購入した洋楽レコード全集から取り入れた、ザ・ブラウンズが歌うアメリカ歌曲・「谷間に三つの鐘が鳴る」、もう一つは、最近、YouTubeから取り入れた、エディット・ピアフとシャンソンの仲間達がフランス語で歌うシャンソン・「谷間に三つの鐘が鳴る」です。

やはり、よく聴くのは、慣れ親しんだ、ザ・ブラウンズの方です。
数えきれないほど聴いたので、歌詞(英語)は殆ど諳んじて歌えますが、二木先生が冒頭で掲げられました歌詞とは、ちょっと異なる部分があるように思います。
歌詞1番下から5行目
   Then the little congregation  →  And the little congregation
歌詞3番下から6行目
   To our dear old Jimmy Brown  →  To our good old Jimmy Brown
多くの人々に歌われる歌では、細かい歌詞の変化(variation)は、よく見られるようですので、目くじらを立てることはないと思いますが、このような歌われ方もあるという意味で、挙げさせて頂きました。

投稿: yasushi | 2020年12月29日 (火) 10時36分

素晴らしい曲ですね。最近は何度も繰り返して聞いています。

鐘が鳴る曲として次の三つの曲を思いつきます。

①夕焼け小焼け・・・夕焼け小焼けで日が暮れて山のお寺の鐘が鳴る・・・
➁鐘の鳴る丘(とんがり帽子)
➂谷間に三つの鐘が鳴る

どの曲も自分が育った原風景に戻されてしまうような曲ですね。①は幼少期、②は少年期、少女期、➂は青春期でしょうか。

本曲で最後の三つ目の曲は人生最後の鐘とありますが、私は以前”夕焼け小焼け”で、図らずも、人生の最後はこの曲とお寺の鐘を聴きながら眠りたいなぁ、そしてお空にキラキラと光るお星さまになれるとよいなぁ、と投稿させていただいたことがあります(2017/4/2)。
しかし、今思うと、どの三つの曲も聴きながら眠りたいですね。

投稿: yoko | 2020年12月30日 (水) 09時27分

 コロナが収まらず、巣ごもり状態の令和2年も残り1日となりました。
 大晦日から元旦にかけ寒波が押し寄せる前兆か、早朝から小雨も降り、気温も低いので家に閉じこもっています。

 yokoさんのコメント通り素晴らしい曲なので、何度も聞いています。しかし今は 三番を歌えません。  
    「今燃え尽きた 命を惜しんで
     人びとはみな 祈りを捧げる」

 50年以上、付き合ってきた職場の後輩の奥様から電話が来ました。「入院が半年以上になり、会話もできません。長い間お世話になり有難うございました・・」と。
  
 私より一つ年下の後輩は「彼女ができた」と私に報告。半年後に「結婚するので仲人をして頂きたい」と20代後半だった私達の家に。子供が誕生したら、その子供さんを見せに来てくれました。彼と会うたびに焼酎や彼の故郷の泡盛を飲んでいました。

 彼らは4人の子供を育て揚げ、子供さんのご結婚やお孫さんのことをトツトツと語ってくれました。子供さんの就職や転職で相談を受けたこともあります。私は 黙って聞いていました。 仕事の帰り、大型トラックを横付けにして牛乳箱の入ったケースを持ってきたこともあります。

 彼は 彼の選んだ職業に誇りを持ち、不器用で朴訥な面はありましたが、一家の長として懸命に頑張ってきました。家族も強い絆で結ばれています。

 奥様から「見舞いに来ないで・・」と頼まれています。
私は 彼については 二番の
 「新しい夫婦の 誕生を祝って
  人びとはみな 酒を酌み交わす」で止まっています。

投稿: けん | 2020年12月30日 (水) 14時46分

mp3をフルヴァージョンに作り直しました。英語詞は楽譜に載っていたものに従いました。(二木紘三)

投稿: 管理人 | 2021年1月12日 (火) 18時52分

「谷間に三つの鐘が鳴る」(The Three Bells)は、大好きな歌です。

このたび、フル・ヴァージョンに作り直されて、詠唱風コラール部分が倍増(4行→8行)し、それに伴い、詩情も一層豊かになったことを、心から嬉しく思います。
このための作業の労に思いを馳せるとき、二木先生には、ただ、頭が下がる思いです。有難うございました。
これから、フル・ヴァージョンの「谷間に三つの鐘が鳴る」も、じっくり鑑賞させて頂きたく存じます。

一方、これまでの、いわば、ザ・ブラウンズ ヴァージョンの、心を洗われ、厳かな感さえ抱く、二木オーケストラの名演奏が消えてなくなるのは、大変残念に思います。このように思うのは、私だけでしょうか。
二木先生、これまでの二木オーケストラ演奏も、ザ・ブラウンズ ヴァージョンとして、残して下さるなら嬉しいのですが、…。如何でしょう?

投稿: yasushi | 2021年1月13日 (水) 11時09分

旧バージョンの曲を何度も繰り返し聞いていたものとしてyasushi様と同じ思いがあります。旧バージョンが消えてしまったのは残念ですね。

投稿: yoko | 2021年1月14日 (木) 11時39分

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