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2007年8月12日 (日)

海に来たれ

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


イタリア民謡、日本語詞:徳永政太郎

1 目覚めとく来よ 月は波間に輝く
  来よ来よ急ぎ舟に わが愛しの舟に
  されど汝(なれ)はまどろみ 我の待つを知らず
  ひとり今宵さびしく 愛しの汝を待つ
  (*)海に来よ 舟を漕ごう
     このわが心 ただ君を想う
     海に来よ 舟を漕ごう
     このわが心 ただ君を想う

2 さらば安けく眠れ 夜はあけ目覚めなば
  遙けき海のかなた さびしく我は行く
  されど汝はまどろみ 我の待つを知らず
  ひとり今宵さびしく 愛しの汝を待つ
  (*繰り返す)

3 汝とはじめて逢いし あの日の嬉しさ
  今なお胸に残り わがこの胸こがる
  汝はうるわしの花 汝をのみ慕う
  汝は御空(みそら)の星 うるわしの光
  (*繰り返す)

     Vieni Sul Mar'

Deh, ti desta, fanciulla, la luna
spande un raggio s caro sul mar';
vieni meco, t'aspetta la bruna,
fida barca del tuo marinar.

Ma tu dormi, e non pensi al tuo fido,
ma non dorme chi vive d'amor;
io la notte a te volo sul lido,
ed il giorno a te volo col cor!

Vieni sul mar',
vieni a vogar,
sentirai l'ebbrezza
del tuo marinar!

Addio, dunque, riposa e domani,
quando l'alba a svegliarti verr,
sopra lidi lontani lontani,
l'infelice nocchiero sar.

Ma tu dormi, e non pensi al tuo fido,
ma non dorme chi vive d'amor;
io la notte a te volo sul lido,
ed il giorno a te volo col cor!

Vieni sul mar',
vieni a vogar,
sentirai l'ebbrezza
del tuo marinar!

Da quel giorno che t'ho conosciuto,
o fanciulla di questo mio cor,
speme o pace per te ho perduto,
perch t'amo d'un immenso amor.

Fra le belle tu sei la pi bella,
fra le rose tu sei la pi fin;
tu del cielo sei brillante mia stella
ed in terra divina belt.

Vieni sul mar',
vieni a vogar,
sentirai l'ebbrezza
del tuo marinar!

《蛇足》 イタリア民謡”Vieni Sul Mar'”ですが、ナポリあたりから歌われ始めたので、ナポリ民謡とされています。広く知られるようになったのは、20世紀半ばからで、とくにティト・スキパ、マリオ・ランツァや晩年のエンリコ・カルーソーなどが歌うようになってから世界に知られるようになりました。

 女性を船遊びに誘う明るく楽しい歌です。

(二木紘三)

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コメント

この「海に来たれ」の合唱曲(四部合唱)のCDがあればほしいのですが
(各パート別のがあればありがたい)。

投稿: 西岡進 | 2008年1月17日 (木) 17時12分

この曲は、ブラジルでは「oh, minas gerais, oh, minas gerais. quem te conhece nao esquece de falar, oh minas gerais....」という歌詞がつけられ、ミーナスジェライス州の人々が故郷を懐かしみ歌う曲となっています。

投稿: 寒崎 秀一 | 2008年4月 4日 (金) 15時31分

この曲の最初の記憶は、NHK「みんなのうた」で、子供向けに編曲・作詞され、1964年6月に放送されたものです。(「海は招く」、作詞・薩摩忠)。同時期に、同局の番組案内のBGMとしても使われていたかと思います。

投稿: 金右衛門 | 2008年5月30日 (金) 10時49分

今度2008年10月26日発で8日間のイタリア旅行に出ます
が歌の旅と見てイタリア民謡を調べて貴WEBSITEに達し
ました。この昔から聞いているこの曲がナポリ民謡かと
私も思っていましたがベネチア民謡と書かれた本もあり
どちらなのかとついつい思ってしまいました。何れにし
ましてもいい曲です。


投稿: 小嶋剛毅 | 2008年10月 9日 (木) 22時56分

ラ・ノビア
海に来たれ

上の2曲を、久し振りに聞かせて貰いました。
大分、模様が変りましたね!垢抜けましたね(失礼)。

投稿: 岩渕 廣 | 2009年8月25日 (火) 08時46分

この曲を50年余前にNHK「みんなのうた」で聞きそれ以来一度も聞くこともなく・・・やっと巡り会えました。当時の歌詞を部分的に何となく思い出しています。出来ればそのときの「みんなのうた」の歌詞を掲載してもらえたら私も50歳くらい若返りそう!  手を挙げて~海は呼ぶ は・や・く~ は・や・くおいでと海は呼ぶ~!のような歌詞ではなかったかと思いますが。

投稿: 花山 順一 | 2011年11月28日 (月) 20時27分

投稿: なち | 2011年11月28日 (月) 21時33分

そうそう~この歌詞です。「なち」さん 早速教えていただきありがとうございました。若返りました。?

投稿: 花山順一 | 2011年12月 6日 (火) 20時04分

 このようなサイトがあることを初めて知りました。それでもう20年以上も前から気になっていたことを投稿します。この歌のリフレイン「海に来よ・・・ただ君想う」だけを歌う英語の歌があります。題は、「TWO LOVELY BLACK EYES」です。
 50年以上も前イギリス民謡として「いつでも知らぬ振りで、そのくせよく見てる なぜかたまらなく 心躍る人 何故に いつも 気に懸かるのでしょう」という歌詩の歌を知りましたが、その後聞いたことが無く本当にイギリスにそんな歌があるのかと疑問でした。そして20数年前イギリスのオックスフォードのレコード屋さんで、こんな歌のCDがあるかと歌った所、二つのCDを紹介してくれたので二つとも買って帰国しました。そのひとつ「50 CLASSIC PUB SONGS」(Silva Screen Records Ltd)の中に私が探し求めていた歌「DAISY BELL」の次ぎに、馴染みのある「海に来よ」のメロデイが聞こえるではありませんか。びっくりして題を見ると「TWO LOVELY BLACK EYES」とありました。外国でも原曲の歌詞を使用せず別の歌詞を付けることがあるのだと知った次第です。
 なお[DAISY BELL」は今春までNHKBSで放映された「刑事フォイル」で、第2次大戦中イギリスで女性による農業支援活動の際の支援女性集団の寮の夕食風景のバックミュージックとして流れていました。

投稿: 津雲 清富 | 2016年4月28日 (木) 17時07分

daisy bell の日本語版歌詞、「いつでも 知らぬふりで・・」最後まで歌詞を教えてくれて・・本当にありがとう。この歌詞の中にあるとおり、僕にとって、いつも気になるメロディーだったのです。僕は「・・なぜか たまらなく」までしか思い出せなかったのです。
一人散歩している時、自然に口ずさむ曲の一つなのです。ところで、この歌を日本語で歌ったのは、誰でしょう?、日本語の歌詞は誰がつけたのでしょう?日本語の曲名は何でしょう? これも教えて欲しいですね。そう、2番の歌詞もね。

投稿: 伊藤康雅 | 2018年6月18日 (月) 20時05分

懐かしいメロディです。
だけどどこでいつ聴いたのか思い出せません。
ふと、最後の繰り返しは次のようだったと思い出しました。

●海は呼ぶ 【海は呼ぶ】
●はやく はやく お出でと
●海は呼ぶ

この歌詞はなち様が2011年11月28日紹介されていましたね。

投稿: yoko | 2018年6月19日 (火) 09時13分

この歌は、小学生高学年か中学生の頃、学校音楽で習った記憶があります。

当時、終戦後間もない頃で、学校音楽では、外国曲に、それまであった歌詞で歌うのではなく、全く新しい歌詞を付けて歌うのが多く採用されていたように思います。

この歌も同様で、記憶はあいまいですが、習った歌詞は、次のようなフレーズを含むものでした。
   来まさずや わが友よ
      ・・・
   漂える月影に わが想い果てなし
   海に来よ わが友よ
   楽しい舟を ともに漕がん

どなたか、作詞者、歌詞(全体)をご教示くだされば、有難く存じます。

投稿: yasushi | 2018年12月22日 (土) 13時45分

海に来たれ この曲 40年前 CBC キューピーバックグランドミユージックで 聞いて いい曲と思い 娘と話していてネットでひいてみて エンリコカルーソーが歌つていた 事を知りました、いい曲ですね

投稿: 福永くみ子 | 2020年6月14日 (日) 17時02分

 このメロディーを聴くと必ず目に浮かぶ情景があります。
 よく晴れた夏の日、海でボートを漕いでいる時、友が口ずさんでいたメロディーです。初めて聞く歌でした。友の澄んだ歌声は心地よく、「🎶来まさずや 我が友よ・・・漂える月影に 我が思い果てなし 海に来よ 我が友よ 楽しい舟を ともに漕がん🎶」、その日の海にぴったりでした。それ以来、このさわりだけでしたが、海でボートに乗った時は必ず私も口ずさみました。

 驚きました。2018.12.22 yasushiさまコメントに書かれている歌詞が彼女が歌っていたものでした。海の歌は様々ありますが、夏の輝く海のためにあるような気がしました。うた物語で違った歌詞でしたが、初めてこの歌がナポリ民謡だと知りました。

投稿: konoha | 2021年5月 7日 (金) 19時48分

konoha様のお便り(’21-5-7)を、楽しく拝読しました。
「海に来たれ」について、konoha様とご友人が、私が学校で習ったのと同じような歌詞で口遊んでおられたとの由、当時に舞い戻ったような気持ちで、懐かしく思いました。

このことに触発されて、このたび、改めて、NET歌詞検索にトライしました。
その結果、基になったであろうレコード演奏に出会うことができました。YouTubeの画面に表示されたレコードのラベルから、
   「海に来たれ」(緒園凉子(おぞのりょうし) 作詞、ヴェルジーネ 作曲、三枝喜美子 独唱)
と読取れます。
しかし、歌詞を記載しているページは、見つからず、次善策として、三枝喜美子さんの歌声を、繰り返し聴いて、歌詞の再現を試みました(歌詞1番のみ)。耳学問につき、正確性に欠ける点は、ご容赦下さい。
<歌詞1番>
     来まさずや恋人よ み空の月清し
    青き海美(うるわ)しく 我らをば招けり
    夢深く君出でて ただ独り待ち侘(わ)ぶ
    漂う月影に 我が悩み涯(はて)なし
    我が君 海に来よ
    櫂(かい、貝?)の小舟を ともに漕がん
この歌詞が、私が学校で習った歌詞と同一であったかは、はっきりしません。
1行目の、”恋人”の部分は、”わが友”だったように思いますし、…。
とは言え、この歌詞のフレーズの多くは、既視感がありますので、少なくとも、私が学校で習った歌詞の基になった歌詞であろうと想像します。

投稿: yasushi | 2021年5月 8日 (土) 15時22分

yasushisさま
 私もとても楽しく拝読させていただきました。歌詞の書き起こしありがとうございました。懐かしくて友に早速電話して、歌詞を覚えているかと尋ねてみました。すると彼女はさわりの部分は覚えているけど忘れてしまったとのことでした。

 彼女は母親がよく歌っていたので覚えた、クリスチャンだったので賛美歌として歌っていたみたいだったと言っていました。民謡は古来より変化しながら歌い繋がれてきた音楽と思っていますので、妄想にすぎませんが、「海に来よ」がナポリ生まれの賛美歌として考えても楽しいですね。

投稿: konoha | 2021年5月 8日 (土) 21時45分

60年ほど前に、この歌を妹が歌っていました。
日本語歌詞は徳永政太郎さんの歌詞ではなく、とぎれとぎれの記憶ですが次のような内容でした。1番~3番の歌詞が前後して混ざっているかもしれません。

こよや君わがもとに、月影はさやかに、幸はこぶ船は行く、花咲くや島々、夢より覚めぬ君を、まちわぶる身ひとり、笑み開く赤きサンゴ、岩陰にもゆるよ・・・

この歌詞の作詞者名と全部の歌詞をご存じの方はおられませんでしょうか。是非ご教示くださいますようにお願いいたします。

投稿: 小笠原晧人 | 2022年8月 7日 (日) 22時43分

 小生が高校生だった頃、文化放送?だったでしょうか、ペギー葉山による「お早う、ペギーです」という毎朝のラジオ番組がありました。その中で、彼女がイタリアを訪れた際に覚えてきた曲として、ご本人の歌唱で同歌が紹介されたことがあります。その時には日本語で歌われ、「…船は待つよ帆を上げて、我らを…」というフレーズの部分を今でも覚えています。
 ついでですが、50年ほど前、渋谷のNHKに用事があった際、総ガラス製の立派な正面入口でペギーさんとスレ違ったことがありましたが、とても素敵でした…。
 

投稿: ジーン | 2023年12月22日 (金) 12時24分

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