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2007年9月16日 (日)

ジャニー・ギター

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞・唄:Peggy Lee、作曲:Victor Young、
日本語詞:水島 哲、唄:小林 旭

可愛いあの娘(こ)と別れ
ふるさとはるかに離れ
今日も旅を続ける
おれの背にこのギター
古びたギターよ

真赤な夕日にさそわれ
つまびく思い出のメロディー
過ぎたあの日の夢を
胸の底にだきしめ

真赤な夕日にさそわれ
つまびく思い出のメロディー
過ぎたあの日の夢を
胸の底にだきしめ

          Johnny Guitar

Play the guitar, play it again, my Johnny
Maybe you're cold
But you're so warm inside
I was always a fool for my Johnny
For the one they call Johnny Guitar
Play it again, Johnny Guitar

What if you go, what if you stay, I love you
What if you're cruel, you can be kind, I know
There was never a man like my Johnny
Like the one they call Johnny Guitar

What if you go, what if you stay, I love you
What if you're cruel, you can be kind, I know
There was never a man like my Johnny
Like the one they call Johnny Guitar
Play it again, Johnny Guitar

《蛇足》 1954年のアメリカ映画『大砂塵』の主題曲。

 作曲はヴィクター・ヤングで、歌手のペギー・リーが作詞して、自ら歌いました。西部劇の主題曲のなかでは、最も美しいものの1つだと思いますが、mp3にそれが表せたかどうかは自信がありません。荒々しい場面が多いにもかかわらず、詩情豊かな映画という印象を受けるのは、この曲によるところが大です。

 映画は、鉄道敷設が進行していた1890年代のアリゾナを舞台に、酒場の女主人ヴィエンナ(ジョーン・クロフォード)と大地主の妹エマ(マーセデス・マッケンブリッジ)の相克の物語。これに、ヴィエンナの元恋人で流れのギター弾きのジャニー(スターリング・ヘイドン)が絡みます。
 ヴィエンナの強烈な個性を演じるうえで、クロフォード
(作品公開時50歳)の意志的なパーソナリティが存分に生かされていると感じました。

 数十年前に見た映画なので、定かではありませんが、ふだんは男のような身なりをしているヴィエンナが、自警団を主導するエマに店を焼かれる直前、白いドレスで盛装をして『ジャニー・ギター』のメロディをピアノで弾く姿は、凄艶と言っていいような美しさだったように記憶しています(上の写真)

(二木紘三)

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コメント

この歌は ペギー・リーよりも あくの強い歌い方をする女性歌手がいました そちらの方が好きなのですが いつぞか聞かれなくなりました 随分と古いお話をして居るのですね ではまた

投稿: 寅  君 | 2008年7月11日 (金) 20時09分

 ハスキーなP.リーのこの歌は最高にしびれますし、『帰らざる河』のM.モンローは上手ではないけれどやや不安定な歌(もしかしたらその頃・・・)に、ラストシーンが絡まり目に焼き付きやはり痺れます。
でもP.リーが「ジャニー・ギター」を作詞したとは、そしてあの『シェーン』の「The Call of the Far-Away Hills」を作曲したV.ヤングの曲だったとは今まで知りませんでした。
 
 1年前からのエレクトンのレッスンで、<Stagea mini>での教則本で「ララルー」というワルツへ取り組み両手両足必死でもがいておりますが、よく見るとこの曲(歌)はP.リーが作詞していました。他にもあるのでしょうか?多分あるでしょう。教えて下さい。

投稿: 尾谷 光紀 | 2009年4月22日 (水) 22時30分

「ジャニー・ギター『大砂塵』西部劇映画音楽の傑作だと思います。
作曲家ヴィクター・ヤングは22作品アカデミー賞にノミネートされたそうですが受賞したのは最後の作品「80日間世界一周」のみだったそうです。それも死後。
この「大砂塵」も「シェーン」もノミネートされてませんね。
 ペギー・リーの魅力ある歌声で曲も映画もヒットしたのですから良しとしますか。 V・ヤングは楽団を率いていて、他の作曲家の作品を編曲・演奏してルバムを出してたようです。
 日本語詞を作った水島哲って西郷輝彦の青春歌謡ものを担当した人かしらん。若いという感じをうけますから‥‥きっと。

投稿: かせい | 2014年4月 3日 (木) 23時46分

かせい様
 そのほかに「霧の摩周湖」「星は何でも知っている」も水島哲の作詞のようですが、彼の訳詞での「ジャニー・ギターは誰が歌っていたのでしょうか?
 それにしてもこの曲はP・リーが歌ったからこそ歌詞共に美しく我々の心に届いたのではと・・・。

投稿: 尾谷光紀 | 2014年4月 4日 (金) 09時49分

尾谷光紀様

私はこの「ジャニー・ギター」に日本語詞があることを本ページで初めて知りました。日本語での歌唱をラジオでもTVでも耳にしたことがないのです。十代の頃からペギー・リーの歌声かギター演奏でしか聴いたことがないので驚いた次第です。TVで日本の歌手が唄う場合でも全て英語歌詞でした。日本語歌詞に依るレコードリリースがあったのでしょうか。 謎です。
「霧の摩周湖」も「星は何でも知っている」も平尾昌晃繋がりですが、昔 TVで「幌馬車隊」という西部劇ドラマが放映されてました。主題歌を平尾昌晃が唄っていました。演奏は「原信夫と
シャープス&フラッツ」だったそうです。そのドラマでアダムス隊長を演じてたのが「大砂塵」にも出演している脇役名優の
ワード・ボンドです。私は彼のファンでした。
「うた物語」に揚がっている「赤い川の谷」、〈怒りのぶどう〉「荒野の決闘」〈いとしのクレメンタイン〉、「リオ・ブラボー」〈皆殺しの歌〉などの作品にも出演しています。
 長文・駄文お許し下さい。
 
 

投稿: かせい | 2014年4月 4日 (金) 21時34分

かせい様

 私も「ジャニー・ギター」を日本語詞で歌っていた歌手は知りませんし聴いたこともありませんが、訳されているのですから誰かが歌ったものだと思います。
 「ベッドで煙草を吸わないで」で人気があったジャズ歌手&女優の沢たまきが、1954年山脇短大在学中に素人のど自慢でこの歌で優勝し学生シンガーとして注目を浴びたようですが日本語詞かどうか、その後のCD云々も不明です。
 また若生りえはライブ等でこの歌の解説等しているそうですがCD化はしていないようです。

投稿: 尾谷光紀 | 2014年4月 5日 (土) 21時40分

 ご無沙汰申し上げておりました。
 ジャニー ギター!!
 83才の私ですが、映画音楽の中で一番、心に残っている歌です。
 今では、カラオケで歌っております。
 若い頃から、大変、のどを気遣ってきたためか、メゾ・ソプラノの声は、未だ健在です!!
 愛唱歌による、老人施設でのボランティアも、相変わらず、続けており、先生のこのホームページには、度々、お世話になっております。
 本当に、感謝申し上げております!!
                     井尻 賤子

投稿: 井尻 賤子 | 2017年7月14日 (金) 13時46分

Johnny Guitar,,,
いつ頃覚えたのか、ペギー・リーの、心にしみるような素晴らしい歌として、C D で聴くだけでなく、時には口ずさんだりもしていました。 「大砂塵」という映画のテーマ音楽だとは聞いてはいましたが、映画自体は見てはいませんでした。

昨日、つと入ったツタヤでこの「大砂塵」の D V D を見つけ、おおこれはと喜び勇んで借り出し、入浴後いそいそと、上等の方のブランデーも用意して見てはみたものの、、、

なんともがっかりしてしまいました。 なんとひどい映画だろうと。 こういうのを「偉大なる三流映画」というのでしょうか。 (一応すぐれた西部劇の一つという世評もあるけれど)
大体大根役者として知られたスターリング・ヘイドンがよろしくない。 なにを考えて演技しているのかさっぱり解りません。 ジョーン・クロフォードに相対するエマ(マーセデス・マッケンブリッジ)、これが通常男が最も敬遠するタイプのヒステリーで、ただガチャガチャ勇ましそうに動き回っているだけ。
ジョーン・クロフォードの方は、さすがにカッコいいと思いました。

まあ批判的な文章は長くならないうちにやめた方がいいのでしょうが、ドタドタ、バタバタの1時間45分でした。
(二木先生、本当に詩情豊かな映画だと思います?)

この歌は本当に映画音楽の中でも屈指の名曲だと思いますが、それだからこそ、もうちょっといい映画を作ってよと思いました。 ヴィクター・ヤングもペギー・リーもこれでよしとしたんでしょうか。

ちょっと話は変わりますが、昭和34、5年頃でしたか、「トム・ドゥーリー」という歌が流行ったことがあります。同じ題名の西部劇映画の主題歌だそうで、そうとうにいい歌で、ラジオのリクエスト番組でも暫くトップを続けたはずです。十分に有名になったころ、その映画が上映されました。 それがまあ、三級とも四級とも言いようのないひどい映画で、私の友達なんぞは、映画館に入場料を返せと言いにいこうよ、とさえ言っていました。 思うに、映画の配給会社の方でも、ひどいと知っていてすぐには上映しなかったのでしょうが、歌が有名になったので映画を出してきたのではないか。 これはもう詐欺ですよ。

まあ、映画は映画、歌は歌、いい歌、好きな歌は映画に関係なしに気持ち良く口ずさんでいこうと思います。


投稿: 田主丸 | 2019年5月 6日 (月) 15時31分

田主丸様
なにしろ数十年前に見たきりの映画で、クロフォードが白いドレスでピアノを弾く場面以外はほとんど覚えていません。あとは映画紹介サイトの受け売り。すみませんね。
ただ、20歳前後に見て感動した映画が、知識経験を積んだ50歳過ぎに見直してみると、「なんだこんなつまらない映画だったのか」と思うこともあるし、反対に若いときに「死ぬほど退屈」(アンドレ・マルローが能を見たときに言ったとされる)と思った映画が、人生の後半に見直してみると「これはいい」と思う場合もありますね。(二木紘三)

投稿: 管理人 | 2019年5月 6日 (月) 17時05分

「ジャニー・ギター」は、私が十代中半ころの歌で、西部劇「真昼の決闘」(1952)、「帰らざる河」(1956)、「誇り高き男」(1956)などの歌とともに、聴いたり、口遊んだりしたものです。

「ジャニー・ギター」が出てくる映画「大砂塵」は観ておりませんでしたが、近年(一年ほど前?)、テレビでリバイバル放映があり、”いいチャンスだ”とばかり、視聴しました。
映画のタイトル「大砂塵」から、私自身経験したことがない、砂漠地帯の自然の猛威”大砂塵”の襲来に対して、人々がどう対処するのだろうかと、興味深々だったのです。舞台はアメリカ西部で、映画のシーンはどんどん進めど、私が期待していたほどの”大砂塵”のシーンは、ついぞ現れず、ちょっと当て外れの気分でした。

投稿: yasushi | 2019年5月 8日 (水) 13時38分

「ジャニーギター」この曲を知ったきっかけは、私が中学生のころ、我が家の長男が弾いていたギターを聴いて、初めてその題名を知りました!

この曲が、映画「大砂塵」の主題歌だとった知ったのは、さらに後年になってからです。成人になってからこの映画もリバイバルで観ましたが、私が感じたのは、映画そのものよりも、映画音楽の方が日本の大衆に受けたのではないか?という印象でした。
そして、この映画のテーマ音楽もそうですが、今でも私がギターで弾いている、アランドロン主演の「太陽がいっぱい」も、映画そのものよりもテーマ音楽の方が私には魅力を感じます。
これまでに私が観た映画の中では、その内容と音楽の両方に魅力を感じさせてくれたのは、ピエトロジェルミ監督の「鉄道員」があります。
しかし「ジャニーギター」このメロディは本当に素晴らしく、この曲が世界的にヒットしたのは、私なりにも理解できます。
また、この曲を弾くギタリストは数多くいますが、その演奏者の中でも、特にアントニオ古賀の弾くギター演奏が、私は最高だと思っています。特に後半に入るトレモロ奏法は圧巻で「ジャニーギター」のメロディの素晴らしさを見事に魅力的にしています。
テーマ音楽がヒットして、日本で有名になった映画はかなりありますが、その中でもクロードチアリがギター演奏した「夜霧のしのび逢い」なんかも私の好きなメロディです。

いろんな映画を観終わった後で私がその都度思うのは、これまでヒットしている作品には、その内容とともに、視聴者を引きつけるようなテーマ音楽と、そのシーン毎の魅力あるバックミュージックの存在が、大きな鍵をを握っているような気がします。


投稿: 芳勝 | 2019年5月 8日 (水) 19時39分

 前からずっと思っておりましたが、本曲に「日本語タイトル」を作るとすれば、「ジョニー・ギター」とするのが普通である思うのですが…。それはさておき、若い頃に音楽好きの職場の先輩からペギー・リーを聴くのなら、「貝殻」(”Sea Shells”)というタイトルのLP盤を聴いてみたら…と言われて、同盤を買ったことがあります。

 これはジャズ愛好家の方にも有名なアルバムのようで、中身はステラ・カステラッチのハープによるバックで、ペギーが「Green Sleeves」「Wearing Of the Green」「The Riddle Song」等の古謡を歌った内容でした。半世紀余りが過ぎた今でも、時々聞いております…。

 

投稿: ジーン | 2024年11月15日 (金) 15時30分

主題歌や挿入歌が大ヒット、曲に魅かれて観ると面白くなくてがっかり、そんな映画ってありますよね。面白いや面白くない、好き嫌いは個人の主観なのでお前は何を言ってるんだと反論なされても一言もなく、ただ恐縮するばかりです。大砂塵もそんな映画でした。何時観たのか思い出せないほど昔の事です。もうひとつ、バラの刺青、この曲も大ヒットしましたね。この映画も面白くなくてがっかりしました。ところで初めて観た映画を憶えていますか、私が憶えている映画は、洋画の・ニンジン・と邦画の・象を食った連中・です。
何方も茨城県下妻市で小学1年生、誰と行ったかは憶えていません。幼少ながらニンジンは何となく悲しかった事をうっすらと憶えていますが・像を食った連中・はタイトルだけ憶えています。何しろ本物の象を見たのが同じ小学1年生、遠足で行った上野動物園でした。七十八年も昔です。話が外れました、小学4年生の時(小学2年で東京に引越し)親父に連れられて観た・会議は踊る・その時は内容が理解出来ませんでしたがドイツ語の主題歌・唯一度だけ・のメロディーは何十年経っても心に染み付いている大好きな歌曲です。

投稿: じぃじ | 2024年11月16日 (土) 18時34分

昨夜は十六夜だった。 (17日の夜に十六夜と言うのも面白いが)
16日の満月も薄い雲の中美しかったが、昨夜はほぼ雲はなく燦、、、。 太陽とは違い、月の燦には心が鎮められる。
ヴェランダに椅子を持ち込んで月見酒。 いつの間にかこの「ジャニー・ギター」を口ずさんでいた。 そのまえにこのページでこの曲を聴いていて懐かしく思っていた余韻でこれが口にでてきたのだろう。
「ジャニー・ギター」、歌詞から見ればラヴソングだが、メロディーからは人の心の寂しさ、悲しさが感じられる。 大江千里の「月見れば千々にものこそかなしけれ、、、」の情感がこのメロディーには感じられます。

ほんとに心がふるえてくるようないいメロディーですね。

投稿: 田主丸 | 2024年11月18日 (月) 11時37分

 高校生の頃、オルゴールに惹かれていました。当時三つのデパートが駅前にあり、オルゴール売り場へ見に行っていました。必ずと言っていいほど「ジャニー・ギター」があり、ネジを巻いて聞いていても、どうしてこんな曲がオルゴールになっているのか、一体誰が買うのだろうかと思っていました。

 友達もオルゴールが欲しいと言っていましたので、それならお互いプレゼント交換しようということで、京橋にあるオルゴール専門店に行きました。そこにも「ジャニー・ギター」がありました。ということはイタリア映画の主題曲なのかなと独り合点をしていました。今、年を重ねて聴いていますと、切なくてしみじみといい曲だなと思います。まさか西部劇とは夢にも思いませんでした。

投稿: konoha | 2024年11月18日 (月) 20時02分

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