(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo
イングランド民謡
(日本語詞1:門馬直衛) 1 恋人つれなく 私を見捨てた 深くも愛した 恋しきその人 グリーンスリーブス 恋しく グリーンスリーブス いとしく グリーンスリーブス わが心 なつかしの君よ
2 心をつくして 恋したその人 忘れもできない 慕わしその人 グリーンスリーブス 恋しく グリーンスリーブス いとしく グリーンスリーブス わが心 なつかしの君よ
(日本語詞2:岩谷時子) 1 訪れた春の日よ 光あふれて 待ち続けた花は咲き 聞こえる鳥の声 心に目覚めゆく 愛の夢淡く なつかしふるさとの 便りも楽しい
2 大空を雲は行き 若草はみどり 足取りも軽やかに 人は歌い踊る かわいい天使たち 花をまきながら 山越え野を越えて 幸せ運ぶよ
Greensleeves
1. Alas, my love you do me wrong To cast me off discourteously And I have loved you so long Delighting in your company (Chorus:) Greensleeves was all my joy Greensleeves was my delight Greensleeves was my heart of gold And who but my Lady Greensleeves.
2. I have been ready at your hand to grant whatever you would crave; I have both wagered life and land Your love and good will for to have (Chorus:)
3. I bought the kerchers to thy head That were wrought fine and gallantly I kept thee both at board and bed Which cost my purse well favouredly. (Chorus:)
4. Greensleeves, now farewell! adieu! God I pray to prosper thee; For I am still thy lover true Come once again and love me. (Chorus:)
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《蛇足》 イングランド民謡。
一説によれば、この詩は、ヘンリー八世が1530年ごろ、アン・ブーリンに求婚したときに書いたものとされますが、確証はありません。
1580年ごろからさまざまな詩が書かれています。
『グリーンスリーブス』といえば、ロマンチックな恋の歌の代表格の1つとされていますが、16世紀末に現れた上の英詩は、甘い恋の歌というのとはちょっと違い、 貴族か郷紳(ジェントリー)が「いろいろ貢いだのに、なんでそうつれなくするのだ」と愛人をかき口説いている、といったふうな内容です。
メロディは、1962年の大作オムニバス映画『西部開拓史』のテーマに使われました。曲名は《A Home in the Meadow(牧場の我が家)》で、デビー・レイノルズが何度も歌っています。
(二木紘三)
コメント
この曲を聴いたら癒したみたいで欲しかった。
投稿: 桑山雅妃 | 2007年10月 7日 (日) 19時43分
この曲も、懐かしい曲のひとつです。
グリーンスリーブスは「天使の衣」だと言う、若い時に読んだ説を鵜呑みにしていましたので、二木さんの解説を読み、認識を改めました。メロディが清純な印象なので、やや意外でしたが・・・。
それでも、やはり好きな歌です。
投稿: nobara | 2008年4月20日 (日) 15時31分
映画 オペラ座の怪人でこの曲を聞き 思いだして日本の歌詞を調べているのですが私の記憶ではこちらのと違い始めの文は覚えておりませんが終わりの文は「グリーンスリーブス 女神よ グリーンスリーブス春の 明るい緑でふるさとを飾れ」です ご存じのかたは 教えていただきたいです
投稿: 阿部裕子 | 2011年1月17日 (月) 10時58分
阿部さんが調べておられるのは、
中山知子 訳詩 でしょうかね。
♪・・柔らかな緑で・・
http://blog.goo.ne.jp/awa1993/e/58d101cce56d1124c5e8f5e396be775d
投稿: なち | 2011年4月30日 (土) 21時42分
こんないいメロディが上杉謙信(長尾景虎)の生まれたとされる1530年以降に作られたのかと思うと?を感じます。
メロディについては、ロマネスカという従来からの旋律をヴォーン・ウイリアムスがずっと以降に編曲したという説もあります。
詩の背景についての3説
(1)草原でのデイトの際白い袖に草の色が染み付いた。
(2)袖は取り外しが出来て一部の地域では緑の色は娼婦を象徴する色であった。
(3)ある地域では妖精や死者の衣の色は緑とした。
この歌のイメージが壊れるようで申し訳ありませんが、これらはある時期の慣習だったようでさらに亡くなった女性を歌っているという方もいます。
しかしいい曲ですね。女性4名とのオカリナ教室では22日から雑念を忘れ「グリーンスリーブス」の練習を始めました。この曲もまた1パートのメロディを盛り上げる2パートに専念しようと思っています。
そして『二木紘三のうた物語』によって生涯学習がさらにパワーアップとなり感謝しています。
投稿: 尾谷光紀 | 2011年8月24日 (水) 10時15分
昨年、発熱して寝込み、薬を飲みに居間に行って久しぶりにテレビをつけると、「星の界(いつくしみふかき)」のメロディーが流れました。聴いて驚きました。下品な歌詞が付けられた替え歌、民衆の抗議の合唱なのでした。歌というのは、こんな風に使われることもあるのでしょうか…。過去の記録映画のような感じでしたが、熱でボンヤリしていて番組名を書き留めておかなかったのが悔やまれます。
「グリーンスリーブス」についても、色々な説があるようで、シェークスピアを持ち出して、いかに軽蔑された歌だったかを書いているサイトもあります。猥雑な歌だと書かれたサイトもあります。
私にとっては若いときに覚えた懐かしい大切な歌なのですが…。
友人が遺した讃美歌第2編には152番と216番にグリーンスリーブスのメロディーが載っています。152番は、「16世紀(?)イギリス民謡」、216番は「16世紀イギリス・カロル」と、いずれも右上に小さな文字で印刷されています。元歌が何であれ、古くから賛美歌のメロディーにも使われたのも事実です。
この歌も謎の多い歌なのでしょうが、二木先生は根拠のはっきりしない事は「確証はありません」とお書きになります。そういう姿勢を私は尊敬しています。
投稿: nobara | 2012年7月24日 (火) 08時47分
大学に知的障害者も永眠まで暮らして欲しい!
投稿: 茉山雅妃 | 2013年11月13日 (水) 20時19分
中世のイングランドを連想させる曲で、多くの音楽家がカバーしています。チューダー朝の時代に作られたことは確かなようで、蛇足の中にある様に、ヘンリー8世が愛人のアン=ブーリンのために作詞したとの説もあります。
アン=ブーリンは最初の王妃キャサリンの侍女でしたが、ヘンリー8世と愛人関係になりました。アンは強硬に王妃の座を要求し、かなわなければ肉体関係を拒否すると宣言したため、ヘンリー8世はキャサリンと離婚するためにローマ教会と断絶までしています。
歌詞を読むと、曲の美しさとは裏腹につれない恋人への恨みが綴られていて、ヘンリー8世が作詞したと言われても納得できる気がします。
そのアンもヘンリー8世との結婚の3年後に姦通罪の科で、ロンドン塔で処刑されました。俗に『1000日のアン』と言われる所以です。しかし、アンの生んだ娘はエリザベス1世として、チューダー朝最後の君主として君臨しています。
投稿: Yoshi | 2020年11月14日 (土) 17時16分