想い出のボレロ
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1 山川越えて 想い出は 2 もすそにからむ 花びらは 3 くるしい恋は かの空に |
《蛇足》 昭和25年(1950)の松竹映画『想い出のボレロ』の主題歌。
戦前、松竹は監督:佐々木康、主演:高峰三枝子(写真)、音楽:万城目正で制作した音楽映画『純情二重奏』が大当たりしたため、戦後、同じトリオによる音楽映画を企画しました。
その第1作が昭和23年(1948)の『懐しのブルース』で、翌24年(1949)に『別れのタンゴ』、3作目がこの『想い出のボレロ』で、26年(1951)には『情熱のルンバ』が制作されました。歌詞は、4作とも藤浦洸が担当しました。
『想い出のボレロ』のあらすじは次のとおり。
歌手花村恵美子(高峰三枝子)は、自分を人気歌手に育ててくれたバンドマスターでピアニストの堀江浩一(若原雅夫)と相思相愛の仲だった。
前から恵美子に好意を寄せ、何くれとなく援助していた資産家で放送局の企画課長・寺田清郎(徳大寺伸)は、恵美子が浩一と婚約したことを知ると、いさぎよく身を引いた。浩一と恵美子は結婚後住む家を探していたが、お金がなかった。困った恵美子が寺田清郎に相談したところ、彼はこころよく貸してくれた。
ところが、浩一はそのことで2人の仲を疑い、恵美子の弁解を聞こうともせず、恵美子を残したまま関西公演に出かけてしまった。マネージャーの岩田は、2人を仲を修復させようと奔走したが、うまくいかなかった。恵美子を欠いた浩一のバンドは次第に落ち目になり、恵美子も妊娠していたことが知れ渡ると、人気を失った。
気をもんだ寺田清郎は、ふと思いついて、子どもの寝る時間に恵美子の歌う子守歌をラジオから流すことにした。これが大当たりで、恵美子は再び人気を取り戻した。
その歌は、地方でうらぶれた生活を送っていた浩一の耳にも届いた。やがて、すべてが自分の誤解だったことを知った浩一は、恵美子が日比谷公会堂で公演を行う日、その前に姿を現した。そして、恵美子の頼みで、心を込めてピアノで伴奏するのだった。
(二木紘三)
コメント
題名は知っていましたが、聴いたことが無い歌でした。映画の筋書きはありふれた筋書きの様で、あまりロマンを感じさせない物語りですね。若原雅夫の名前久しぶりに見ました。映画で見た覚えもあります。甘い二枚目でしたね。メロディだけ聴いているととてもきれいです。歌詞がお粗末の様な気がして残念に思います。もう少し美しい歌詞が付くと良いのにと思っています。
投稿: ハコベの花 | 2018年10月 1日 (月) 23時06分