すずらん
(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo
日本語詞・唄:ダークダックス
1 ある夏の夜 静かな森を 2 すずらんの花 胸に抱いた 3 愛のかおりが 夜にただよう |
《蛇足》 男声4人のコーラスグループ「ダークダックス」が、歌声喫茶真っ盛りの昭和30年代~40年代に歌ってヒットしました。
日本にはロシア民謡として紹介されましたが、実際は1959年に発表された旧ソ連のポピュラーソングです。
原曲は女性が歌う恋の歌ですが、ダークダックスの詞では、男性の恋歌に変わっています。
昭和40年代以降、日本の歌謡界では男の歌手が女心を歌うのは珍しくなくなりました。しかし、当時はまだそういう例が少なかったので、男性コーラスグループの歌ということで、あえて変えたのでしょう。
もう1つ奇妙なことがあります。
すずらんは4月~5月に咲く春の花で、原詞でもそうなっていますが、この歌詞では夏になっています。訳詞者にそのわけを訊いてみなければわかりませんが、初夏の森のほうが初々しい恋の歌には合っていると思ったのかもしれません。
すずらんはユリ科の多年草で、君影草というロマンチックな別名があります。緑の葉陰に下向きに咲く白い花は、「純潔」という花言葉にぴったり。フランスでは、5月1日にすずらんの花をもらうと幸せになれるといわれています。
ただし、見た目の可憐さとは逆に、全草毒性が強く、うっかり食べると大変なことになります。
ダークダックスは、慶應義塾大学の合唱団「ワグネルソサエティ」のメンバーだった4人が昭和26年(1951)に結成したヴォーカルグループ。当初はジャズや黒人霊歌を中心に歌っていましたが、やがてロシア民謡や山の歌、抒情歌などを歌うようになって人気が上がってきました。
同じころ、ボニージャックスやデューク・エイセスなど、同じような男声ヴォーカルグループが活動していました。歌のうまさでは甲乙つけがたいライバル同士でしたが、一般への人気という点では、ダークダックスが一頭地を抜いていました。
(二木紘三)
コメント
耳に残る とはこういう歌を
いうのでしょうか。
あと かねての疑問は
星影さやかに 澄みゆく御空
から 歌いだす
たしか ピレネー地方の
民謡と 見た記憶がありますが
確認できないのがざん念です。
いつも有難うございます。
投稿: 二宮 博 | 2008年4月 8日 (火) 23時03分
ダークダックス、好きでした。パクさんや、きそうさん、マンガさん、ぞうさんの4人で、素敵でした。昔は歌声喫茶にも行きましたが、今も歌声喫茶が出来ているようですね。歌を歌うことは健康にも良いそうです。こちらに来させていただいて、歌うのも楽しみになりました。有難うございましたm(__)m
投稿: 摂チャン | 2010年5月 7日 (金) 22時50分
二宮 博さんがお探しの曲は、 「追憶」 (スペイン民謡 訳詩古関 吉雄)ではないでしょうか。下記を をクリックしてみてください。
http://bunbun.boo.jp/okera/w_shouka/s_sengo/ch3_tui_oku.htm
投稿: 眠り草 | 2011年6月17日 (金) 20時14分
幼い時から二十数年を札幌で過ごした私には、すずらんは身近な花でした。小学校ではスズランを活けた水も、毒があるので飲んではいけないと教わったり、薄い色水にスズランを挿して花の色が染まるのを観察したものでした。今は乱獲で自生のスズランが少なくなってしまったと聞くのは寂しい限りです。道北は若い時に稚内と利尻礼文を旅したことがありますが、時間が無くてサロベツ原野を歩けなかった事が悔やまれます。すずらんの咲く6月頃に訪れてみたいと夢を見ています。
ところで、この歌の「ランデシュー」はどういう意味なのでしょうか……。ダークダックスが歌っていた頃から、ずっと不思議に思っていました。
投稿: 眠り草 | 2011年6月18日 (土) 08時36分
歌詞は“ランディシー”ロシア語で“すずらん“だそうです。
「ЛАНДЫШИ」で検索して上の「画像」へ行くと、
http://www.google.com/search?q=%D0%9B%D0%90%D0%9D%D0%94%D0%AB%D0%A8%D0%98%E3%80%80&hl=ja&um=1&biw=995&bih=835&ie=UTF-8&tbm=isch&source=og&sa=N&tab=wi
投稿: なち | 2011年6月18日 (土) 11時14分
なちさん、ありがとうございます。長年の謎が、お陰さまで解けました。クリックすると素晴らしい画像が……清らかな香りがあふれるよう……しばらくの間、感激のあまり言葉も無く眺めるばかりでした。すずらんの赤い実も写っていました。馬は毒があることを知っていて(?)食べないのだとか…。神様は可憐なすずらんに身を守るために毒を持たせたのかも知れません。
投稿: 眠り草 | 2011年6月18日 (土) 13時38分
鈴蘭の花
いじらしく 可愛いものです
でも なぜか この曲とは そぐわないのです
自分のみる 鈴蘭が あまりに可憐過ぎるもの
だからかな
家の庭には 一部 50センチ四方のスペースがあります
その周辺は タイルで覆われており
そこは 鈴蘭たちだけの生育地となっています
鈴蘭の葉は ちまきを包んでいる葉を開いたときのような形です
割と大きいですね
きれいな 深からず浅からずの緑です
その大きな葉に比べると 大きさ負けする 可憐な
小さな真っ白の鈴が 5つ 6つ
鈴だらけの鈴蘭も あるようですが うちのは
おとなしく 健気なもので
少ない鈴の花たちを 大切にしてくださいよ
と気弱に主張しているような
ほんの 短い間の逢瀬です
また 来年 会いましょうね
元気でいてくださいね
と やさしいささやきが聞こえるようです
可愛い 可愛い 鈴蘭です
今年は咲くのが早く 週末 全開かな??
投稿: 能勢の赤ひげ | 2018年4月18日 (水) 01時01分
すずらんの歌が流行ったころを思い出します。あの頃、実物のすずらんを見たことがありませんでした。函館にいる従姉がすずらんを送ってくれました。可愛らしい花の姿に感激したのを覚えています。北海道旅行した折にすずらんの香水も買ってきました。
母が植えたすずらんが小さく群生していましたが、私がその傍にホトトギスの花を植えました。現在はホトトギスが増え過ぎ、昨年はすずらんが追いやられ花も咲きませんでした。今年は健気にも、つよいホトトギスに混ざって数株になってしまったすずらんが小さな花を咲かせています。咲き終わったらホトトギスから離したところへ移し替えてあげようと思っています。
諦めていたすずらんでしたが、よくぞ頑張ってくれたとおもっています。
すずらんの群生している森には鳥も通わないと聞いたことことがありますが、それがうそのように可憐な花ですね。
投稿: konoha | 2018年4月18日 (水) 10時18分
Konoha様
当地には「すずらん」はありませんが、似た花が近くの公園にありました。市の公園課にききましたら、いくつかの場所と花の名前を書き、私にも解るように「やぶらん」ではないかと書いてきました。
この歌ははじめてですが、ダークダックスはよく聞きました。
投稿: 今でも青春 | 2018年4月18日 (水) 20時10分
今でも青春さま
昨年,近所の花屋さんで、根付きのすずらんが売っていました。すごく珍しいことで、今まで近所に数軒ある花屋さんでは見たことがありませんでした。近年の猛暑で東京の地では育ちにくいのかなと思ったりしています。我が家の狭い庭のどこに移そうかなと、健気に咲いているすずらんを見ながら考えてしまいます。
投稿: konoha | 2018年4月18日 (水) 22時07分
二木先生
こんにちは
この 酷暑のなか
思うように いかない日々が続きます
この一ヶ月 全く 本に手が出なくなってしまいました
ぼくにとっては 珍しいことです
白い花の咲く頃の atsuoさまの コメントから
すずらん にワープしてきました
岡本敦郎氏の心の中にある「白い花」が
すずらん だったと
なぜか 涙があふれてきました
4月に書かせていただいた すずらんたちに
来年 会えるだろうか 是非会いたい
そういう 鬼に笑われるようなことを
思わざるをえない 世代になっているのだなぁ
という 寂しさ 複雑な 微妙な感情
よし 乗り越えてやる と
叫びながら 週明けを迎えます
投稿: 能勢の赤ひげ | 2018年7月22日 (日) 15時17分
先日、『あれ?」と思うくらい珍しく鉢に植えてあるすずらんの葉を見ました。
元気な勢いのある葉でした。我が家のすずらんは消えて無くなってしまいました。亜熱帯性気候に移り変わろうとしている東京で、すずらんを見るとは思ってもいませんでした。
佳人を称える言葉で「美しい薔薇にはトゲがある。」、すずらんの花はさしずめ可憐で密やかな女性には毒というところでしょうか。でも今時はトゲはトゲ、毒は毒なのかもしれませんね。
投稿: konoha | 2024年7月31日 (水) 10時41分