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2008年5月31日 (土)

ピレネエの山の男

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞:西條八十、作曲:古賀政男、唄:岡本敦郎

1 ピレネエの 山の男は
  いつも一人 雲の中で
  霧に濡れ 星を眺めて
  もの言わず 伐(き)るはもみの樹
  ハイホー ハイホー
  千年の 古い苔の樹

2 ピレネエの 山の男よ
  いつも一人 何を想う
  雨降れば 小屋の小鳥に
  ひげ撫でて 昔を語る
  ハイホー ハイホー
  思い出の 愛の駒鳥

3 ピレネエの 山の男よ
  春は行き 夏が来るよ
  角笛は 風に流れて
  旅馬車は 今日も急ぐよ
  ハイホー ハイホー
  故郷(ふるさと)の おまえの町へ

《蛇足》 昭和30年(1955)2月にコロムビアから発売されました。

 西條八十・古賀政男のコンビは非常に多くのヒットを放っていますが、それらのなかでも、これはかなり異色の作品です。
 ハワイやロンドン、パリが出てくる歌謡曲はありますが、ピレネーが出てくる歌謡曲は、私が知っている限りでは、後にも先にもこれきりです。メロディも、あまり歌謡曲っぽくありません。

 明るく、歌いやすいため、多くの人に愛唱されました。
 出だしは、アニメ『アルプスの少女・ハイジ』のテーマのようですね。アルペンホルンでよく聴くメロディですが。

 この歌で、ピレネーという山脈があることを初めて知った人も多かったようです。
 ピレネーは、スペインとフランスの国境に位置する山脈で、中央部には3000メートル級の峰々が連なっています。フランス側は急峻で湿潤なのに対して、スペイン側は比較的なだらかで乾燥しています。
 山脈の東部には、人口7万人のミニ国家のアンドラがあります。

(二木紘三)

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コメント

7/28~30日「いきいき歩く会」46名と白神山地方面に行った際、“ピレネー山脈”の話を聞きこの歌もあったなとバスの中で景色そっちのけで50年前好きだった歌詞を思い出しメモして友人に渡しました。 トテモ喜んでくれたので改めて歌詞を確認しましたが、3番の旅馬車が駅馬車とメモしており1字だけ間違っていました。
50年経っても忘れないほどいい歌です。9月の例会で友人に伝えます。

投稿: 尾谷 光紀 | 2008年8月18日 (月) 14時58分

岡本敦夫と聞くと、声と顔が浮んできます。たしか音楽学校出?で、口を大きく開けた、真面目な歌い方でした。私の英語の先生に似てました。いい歌を沢山うたっていらっしゃいましたね。小学生の頃よくききました。

投稿: Bianca | 2008年8月19日 (火) 07時04分

11月18日で66歳になります。
「個々の曲についての感想等は、それぞれの曲のコメント欄からお願いします。」とありますが、すみません、どこから入って良いのか分からないので失礼します。実は、10年ほど前から「ピレネーの山の男」の楽譜を探していますが、手に入りません。出来ればピアノ譜の付いている楽譜が欲しいのですが、どなたか入手方法を教えて頂けませんでしょうか。また、楽譜を購入出来るサイト等有りましたら教えて下さい。後10年後には、楽譜が手に入っても歌える保証は無いので、よろしくお願いします。

投稿: 金井澄雄 | 2008年11月17日 (月) 17時48分

24~5歳の頃可愛い娘と八ヶ岳に登る約束をしていたのですが仕事でミスをしてしまい行けませんでした。
しかし彼女も私が課長から怒鳴られているのを見ていましたので、そこは穏便に済みましたが、その後暫くの間優しい娘からキツイ娘に変貌を遂げてしまいました。

投稿: 海道 | 2008年12月25日 (木) 12時39分

スペイン旅行でピレネー山脈を見たとき、とても懐かしくこの歌を思い出しました。
旅の思い出に色を添えるため、私のホームページからリンクさせて頂きました。
今後ともよろしくお願いします。

投稿: arisada | 2010年8月 7日 (土) 13時02分

昨年の12月28日に岡本敦郎さんが亡くなられたとのこと1/8の新聞で知りました。
ピレネー山脈とは似ても似つかない中国山脈の麓で20余年間育った自分は、岡本さんのレパートリーの中では一番好きな歌です。
すぐにネットでCD『懐かしの歌声名曲集』を注文し今日届き約2時間歌声をかみしめながら聴きました。意外だったのは「マリモの唄」も歌っておられたこと・・・。
“みんなで700曲歌おう会さくら草”の12日の初出では、難しい「小諸なる古城のほとり」は聴くだけにしてオール歌います。
心に沁みるいい歌をありがとうございました。

投稿: 尾谷光紀 | 2013年1月10日 (木) 23時22分

リクエストします。
笛吹き甚六
鈴木 比呂志[作詞]
飯田 景応[作曲]
飯田 景応[編曲]
藤島 桓夫
東芝レコード
発売年月日
1959-05

投稿: 僭称二代目人生幸朗 | 2013年8月11日 (日) 06時03分

初めてメールします。
「ピレネー」について淡谷のり子に「ピレネーの星」という曲がありますが、外国の曲なのでしょうか。作詞 草原次夫まではわかったのですが、作曲がわかりません。また、歌詞に「ピレネー」が出てくる曲が他にもあったように思いました。いい加減な記憶でコメントするほどのものではありませんが。

投稿: 高橋大吉 | 2015年2月11日 (水) 00時39分

お酒を飲んで、騒いで遊びまわる夫が嫌いで、この歌にでてくるような静かで優しい男性に憧れました。これぞ男の中の男だと思いました。無口すぎるのも困りますが、男のおしゃべりはうるさいものです。無口で粗野でなく優しくて良く働く、この山の男は私には理想の人のように思えます。

投稿: ハコベの花 | 2015年2月11日 (水) 21時31分

岡本敦郎さんの歌は、明瞭な言葉で、丁寧に歌われてところが、好感を持てます。「白い花の咲く頃」(S25)、「あこがれの郵便馬車」(S27)、「高原列車は行く」(S29)、「ピレネエの山の男」(S30)等、どれもいい歌だと思います。
 最近、これら4曲が収録されている、ある男性オペラ歌手が歌う歌謡曲CDを入手しましたが、CDプレイヤーでよく聴きたくなる歌は「ピレネエの山の男」です。前3者ほど私の心に馴染んでいなかった「ピレネエの山の男」が、新しい、素晴らしい歌手を得て、新たに私の心を掴んでいるのです。
 この歌の、詩情溢れる歌詞と美しいメロディの融合は、傑作だと思います。

投稿: yasushi | 2017年12月13日 (水) 16時29分

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