爪
(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo
作詞・作曲:平岡精二、唄:ペギー葉山
1 二人暮らした アパートを 2 若かったのね おたがいに |
《蛇足》 昭和34年(1959)に平岡精二によって作詞・作曲されました。
平岡精二は昭和6年(1931)生まれで、日本におけるジャズ・ヴィブラフォン演奏の草分け。ヴィブラフォンのほか、マリンバ、アルトサックスなどの名演奏家としても知られました。
作詞・作曲も手がけ、母校・青山学院の校歌を作曲しています。
この『爪』と、彼の最大のヒット曲『学生時代』を歌ったペギー葉山は、青山学院高等部の2年後輩。
昭和31年(1986)6月に結成した「平岡精二カルテット」(のちに二クインテット)は、抑揚の強い表現で人気がありましたが、この曲は上がり下がりの少ない落ち着いたバラードで、平岡精二作曲と知らなければ、欧米産のイージーリスニングかと思われるような洗練された雰囲気があります。
平成2年(1990)、58歳で没。
(二木紘三)
« カリンカ | トップページ | ガード下の靴みがき »
コメント
この曲を聴くと20歳過ぎの頃にタイムスリップをして、“あの人は幸せにしてるかな?”・・・“今の平和と幸せを少し上げたい”などとの思いがバツイチの胸をよぎるのはエゴでしょうか?
平岡さんはジャパニーズ・シャンソンの草分け的な存在で「あいつ」「たばこの煙」「おやすみなさい」があり、他にC.montezの「Nothing To Hide(愛の聖書)」を訳詞して2番は英語詞で歌っており、さだまさしの声に似て飾り気の無い歌と彼のヴィブラフォンが躍動するようなスイングをして、水割りではなくカクテルグラスを見つめながら何時までも聴いていたい曲のひとつです。
これらの曲は彼の歌とヴィブラフォンでLP『不滅の日本ジャズポップス』№7にありますが、それにしても一度ライブで聴きたかった・・・。
先生「爪」を有難う御座いました。
投稿: 尾谷 光紀 | 2009年2月13日 (金) 22時23分
「欧米産と思われるような洗練された雰囲気」とおっしゃる、まさにその通りですね。30年以上前になりますが私がボランティアで海外にいた1977年ごろ、ギターを弾き語りする日本人に対し、若い英国男性が、「Futari-Songを」と、この歌を繰り返しリクエストしていた光景がよみがえるからです。
投稿: Bianca | 2009年2月15日 (日) 10時35分
「つめ」は同じ平岡精二作詞作曲の「あいつ」とペアみたいな曲で,コード進行が似ているので重唱?することもありましたが,今では「あいつ」はどこかに消えてしまいましたね.
平岡精二の自作自演の「つめ」は,間奏のビブラフォンがすごく良いです.
投稿: 16トン | 2009年4月12日 (日) 16時31分
同じ作曲家の「あいつ」を制作していただけませんでしょうか?
「爪」と「あいつ」の曲が聞きたいという、ジャズ愛好者からの依頼です。
投稿: 佐伯K | 2009年7月15日 (水) 09時36分
佐伯K様
私も同感です。
「爪」と言えば「あいつ」もアリで、「あいつ」は旗照夫が歌ってかなりヒットしたと記憶しています。
自分で勝手にランク付けしているジャパニーズ・シャンソンのベスト5に入っているほどの名曲だと信じておりますので、よろしくお願いします。
投稿: 尾谷 光紀 | 2010年9月10日 (金) 13時29分
この一か月の間に、「爪」の歌唱を2度、テレビ番組で視聴しました。一回目は、3/28、ある地デジTV局による放映で(「港が見える丘」の3/29拙コメントをご参照)、若手女優の満島ひかりさんが歌っていました。二回目は、昨日夜、あるBS TV局のコーラス番組で、「あいつ」、「学生時代」他とともに放映されたもので、「爪」は女声コーラスでした。
「爪」では、♪もうよしなさい 悪い癖 爪をかむのは よくないわ♪などと、会話言葉がそのまま歌詞になっていて、長調の軽快なメロディに乗って、気負うことなく、軽く口遊むことができるところが、大きな引力であろうと思います。
相次いで「爪」を視聴したのも、何かの縁であろうと、録画ビデオを何度も繰り返して聴いているうちに、浜田真理子さんのピアノ伴奏による、満島ひかりさんの歌う「爪」の魅力が段々と心の中で増大してきました。心地よい声質で、正確な音程で、フィーリングたっぷり歌う、満島ひかりさんの歌唱力の素晴らしさに心を惹かれている昨今です。
投稿: yasushi | 2018年4月24日 (火) 15時51分