アタックNo.1
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唄:小鳩くるみ/大杉久美子
1 苦しくったって 悲しくったって 2 苦しくったって 悲しくったって |
《蛇足》 女の子版スポ根アニメの先駆け『アタックNo.1』の主題歌。
原作は、浦野千賀子が昭和43年(1968)1月から昭和45年(1970)12月まで、『週刊マーガレット』(集英社)に連載した漫画で、神保史郎・望月あきらの『サインはV』とともに、少女たちの間にバレーボールファンを急増させました。
この人気に目をつけたフジテレビがアニメ化し、昭和44年(1969)12月7日の日曜日夕方7時半から30分枠で放送を開始しました。
すると、バレーボールブームはさらに広がり、「いくわよー」「ソーレッ」などとかけ声をあげながらボールを打つ女の子たちの姿が、そこかしこで見られるようになりました。
私は、幼稚園児だった娘と毎週このアニメを見ていたおかげで、今でも、鮎原こずえ、早川みどり、八木沢3姉妹といった名前や、風船アタック、木の葉落としといった秘技がすぐに出てきます。
主題歌は、初めのころは、鮎原こずえの声を担当していた小鳩くるみが歌っていましたが、のちに大杉久美子に代わりました。
(二木紘三)
コメント
私は中学校、高校とバレーボール部でした。ですから、私のアイデンティティーはバレーボールで確立されたと言っても過言ではありません。東京オリンピックで大松監督率いる日本女子バレーボール選手が金メダルに輝いたのはみなさんご存知でしょう。その後ママさんバレーというのが普及し、日本において女子バレーボールのすそ野は広がってゆきます。とてもすばらしいやりかたです。お母さんがバレーボールをやっていれば自然と子どもも興味を持ちます。私がバレーボールマガジンでみた記事に松平元監督がこんなことを書いていました。「後輩には最低の思いをさせた後、最高の牛肉をおごってあげなさい。そうすれば人間の幅が広がります」ですから、私はその言葉を教訓に働いているときは、叱った後はおごってあげたり、子育てにおいても、我慢させるときは我慢させますが、正装をしてディナーを楽しむことも経験させようと試んでいる最中です。私がバレーボールをするきっかけを与えてくれた「アタックNO1]をアップしていただいて、二木先生に感謝申し上げます。
投稿: ぽん | 2015年3月29日 (日) 16時48分
この歌、大学生になった頃に流行りました。テレビはなかったので見てなかったが、覚えています。出だしの「苦しくったって悲しくったって コートの中ではへいきなの」のメロディーと名セリフ「だけど涙が出ちゃう 女の子だもん」だけですが、はっきりと。
昭和43年から44年にかけて最初は漫画、後はテレビアニメの影響で女子バレーボールの人気は広まったと<蛇足>に書いてある。そりゃそうでしょうね。漫画や音楽の子供に与える影響は極めて大きいですから。私は中学では柔道、高校では剣道とクラブに入ってましたが、人生の基本みたいなものは学んだつもりです。剣道部に入ったのは小学校2年の時流行った「赤胴鈴之助」の影響があります。素直にかっこいいと思い、それを目指してひたすら集中するというのはこどもの良いところだと思います。
いまでも漫画は好きで、横山光輝の「殷周伝説」全12巻をゆっくり読み、今再読中。太公望と呼ばれた呂尚の周を助け殷を倒すまでの活躍をえがいたもの。殷の紂王(ちゅうおう)と妲己(だっき)の悪逆非道な政治を描いたものだが、悪とは何か、善とは何かがゆっくりわかり、善をなすためにはどうすればよいかのヒントがたくさんあります。「鉄人28号」や「伊賀の影丸」で知られた作者が最晩年に心血をそそいだ作品だということがよくわかりました。でも漫画は手抜きのいっさい許されないきびしい作業なんですね、ほんとうに尊敬します。
投稿: 越村 南 | 2024年8月 4日 (日) 06時28分
テレビでアニメ化されたのが昭和44年ですと、娘が幼い時のは再放映だったんですね。娘が見ていると自然と主題歌が耳に入ってきます。当時「・・・女の子だもん・・・」のフレーズに「うん?」と思っていました。涙は女の武器と揶揄された時代でもありました。確かに現実的になんでこんな時に涙が出るのという経験を私も何度かありました。それで引っかかりを覚えていたのかもしれません。
根性もののアニメが多かったですね。ボクシング全盛期には『明日のジョー』など夢中になったのを思い出します。また越村 南さまのコメントの中の『赤胴鈴之助』は今だに歌詞を覚えていて歌うことができます。
宮城谷昌光著『太公望』が面白いです。高校生の3年間漢文の授業があったせいか中国古代史に興味がありました。宮城谷昌光の小説に夢中になったのは『楽毅』を読んだ時からです。もしよろしければお勧めです。
投稿: konoha | 2024年8月 4日 (日) 14時23分
konohaさま
さっそくのご返事、ありがとうございます。宮城谷昌光の「太公望」「楽毅」を今度帰国した時に手に入れます。私も中国古代史が高校の頃から好きでした。中国の歴史は登場人物が多くて、使い捨てのように用いられ、消えさっていくのには困りましたが。
横山氏の作品は「60歳を過ぎてから「三国志」「水滸伝」「項羽と劉邦」を読了しました。
アタックNO1の登場人物は知りませんが、東京オリンピックで優勝したいわゆる東洋の魔女、日紡の6人は名前、出身地、死亡年齢(4人だけです。お二人はご健在)まで記録してます。みんな大阪の日紡で仕事をしながら大松博文監督と猛練習して優勝したんだと思い、また人間のめぐりあいの不思議な縁を感じています。
投稿: 越村 南 | 2024年8月 4日 (日) 21時04分