(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo
作詞:Jimmy Kennedy、作曲:Hugh Williams
日本語詞:白石 信、唄:Vera Lynn/The Platters他
夜のハーバーライト 聞いてよ この胸を 霧の海に 捨てた恋を 波ににじむ 赤い灯(ひ)二つ三つ はてぬ想い 別れの夜 今ひとたびの 口づけを 求める心も むなしく きみの船は 波路遠く消えて 霧にうるむ 乙女心
求める心も むなしく きみの船は 波路遠く消えて 霧にうるむ 乙女心
Harbour Lights
One evening long ago A big ship was leaving. One evening long ago Two lovers were grieving. A crimson sun went down, The lights began to glow Across the harbour One evening long ago.
I saw the harbour lights, They only told me we were parting. The same old harbour lights That once brought you to me. I watch'd the harbour lights, How could I help if tears were starting ? Good-bye to tender nights, Beside the silv'ry sea.
I longed to hold you near And kiss you just once more. But you were on the ship And I was on the shore. Now I know lonley nights, For all the while my heart is whisp'ring, Some other harbour lights Will steal your love from me.
I longed to hold you near And kiss you just once more. But you were on the ship And I was on the shore. Now I know lonley nights, For all the while my heart is whisp'ring, Some other harbour lights Will steal your love from me. |
《蛇足》 ナチスの迫害から逃れてイギリスに亡命したユダヤ人の作曲家とアイルランド生まれの作詞家がロンドンで出会ったことから、数々の傑作が生まれました。作曲家はヒュー・ウィリアムズ(Hugh Williams、本名はWilhelm Grosz)、作詞家はジミー・ケネディ(Jimmy Kennedy)。2人の略歴については、『カプリ島』をご覧ください。
この『港の灯』も、2人のコラボから生まれたヒット曲の1つで、夜の波止場での恋人との別れを歌った切ないラヴソングです。
1937年にロンドンで楽譜が発売されましたが、最初に歌ったのはアメリカの人気歌手フランセス・ラングフォード(Frances Langford)でした。
そのすぐあとにイギリスの人気歌手で女優のヴェラ・リン(Vera Lynn)が、ケネディの詞の前に8行加えた歌詞で歌いました。
多くの人が『ハーバー・ライト』として記憶しているのは、I saw the harbour lightsで始まるヴァージョンだと思います。日本語詞もこの部分から始まっていますが、イギリスではヴェラ・リン版がスタンダード・ナンバーになっています。
ヴェラ・リンは1917年生まれですが、2013年9月現在存命で、イギリスでは非常に尊敬されている女性の一人です。
いくつものヒット曲をもち、92歳のとき発売されたベスト・アルバムがイギリスのアルバム・ヒットチャートの1位に輝きました。これは存命中のアーティストによるアルバムとしては最高齢記録です。
2人のほか、サミー・ケイ(Sammy Kaye)、ガイ・ロンバード(Guy Lombardo)、パット・ブーン(Pat Boone)、エルヴィス・プレスリー(Elvis Presley)、ザ・プラターズ(The Platters)など非常に多くの有名歌手やバンドがカヴァーしていますが、とくにヒットしたのは、1950年発売のサミー・ケイ版と、1960年発売のプラターズ版でした。
私と同年配だと、プラターズ版で記憶している人が大多数ではないでしょうか。
(二木紘三)
コメント
私はこの曲はやはりPlattersの歌声に馴染みがあり、時々出掛けるカラオケでもPlattersの曲として登録されています。8年前にLas Vegasへ滞在した際に、彼らのショーが演じられていたのに見逃してしまいました。その後主要メンバーが死亡しており、見逃したことを今更ながら残念に思っています。当たり前の事ですが、毎年多くのミュージシャンの訃報が届きます。機会があれば無理にでも聞いておくものだと痛感します。
投稿: Yoshi | 2013年9月 8日 (日) 11時13分
これもいい曲ですね。
その昔友人のトランペットにサックスでハーモニーやオブリガードで盛り上げていましたが、先輩に感情を込めて楽器で歌えとよく言われました。
もっと早く先生の《蛇足》を知っていたらもっといい演奏ができたのに・・・別れの歌とは知りませんでした。
投稿: 尾谷光紀 | 2013年9月 8日 (日) 21時06分
大好きな曲です♪
当時、パット・ブーンの甘い歌声に魅せられていてよく聴いていました。
新婚の頃は港の見渡せる社宅住まいだったので、ケンカの後にはよく
ベランダから港の灯をみつめたものです。
投稿: mint | 2017年1月18日 (水) 21時04分
「港の灯(Harbour Lights)」を聴くと、私が直ぐに思い浮かぶのは、やはり、ビリー・ヴォーン(Billy Vaughn)楽団による演奏です。
'60年代初頭の学生時代、ビリー・ヴォーン楽団の演奏が大層流行っていて、この「港の灯」や、「波路はるかに(Sail Along Silvery Moon)」、「カプリ島(Isle Of Capli)」、「星を求めて(Look for A Star」、「真珠貝の歌(Pearly Shells)」、「峠の幌馬車(Wheels)」などを、寮生活をしながら、ラジオ放送で、よく聴いたものです。ユニークで、軽快で、流れるような演奏は、とても心地よく、気持ちを明るく、楽しくしてくれました。
当時、ある定例ラジオ歌謡番組で、ビリー・ヴォーン楽団の「星を求めて」を、イントロ演奏で流していたのを、憶えています。
最近、民放BSテレビ局の放映によるコーラス番組を好んで視聴しておりますが、一昨晩視聴しました”BS日本・こころの歌” の終わり近くの、番組からのお知らせ部分のバックグラウンド演奏に、まさに、ビリー・ヴォーン楽団演奏による「星を求めて」が用いられていることに気づき、感慨一入でした。忘れもしない、60年ほど前によく聴いたサウンドそのものでした。
投稿: yasushi | 2019年1月16日 (水) 13時03分
アイ ソウ ザ ハーバーライト・・・
ゼイ オンリー トゥミ ウィ ウェァ パーティン・・・
チョコっとハモリながらロマンチックなメロディを歌いあう♪♪ 私と彼女は1967年の初夏の夜にその港の岸壁近く、車の中で手を握り合っていた。
車はトヨタパブリカ(空冷800㏄)。現在ならば軽自動車ほどのキャパだが、座席は新しい思考のバケットシート!チェンジはハンドルチェンジだった。つい十日前まではプリンス・スカイライン2000㏄に乗っていたので、手狭ではあったけれどガソリンを道に撒いて走っているような無駄から抜け出て気が楽になった気分がとても良かった。彼女との仲は結ばれぬまま時が過ぎてしまったが、昨年暮れに逢った時には濡れた目で当時の事を語っていたっけ♪♪♪・・・・・大切な、たいせつな若い日の想い出! ! !
投稿: けい。 | 2020年6月10日 (水) 22時14分