霧子のタンゴ
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作詞・作曲:吉田 正、唄:フランク永井
1 好きだから とても とても とても |
《蛇足》 昭和37年(1962)にビクターから発売。作曲者の吉田正が作詞まで手がけたという珍しい作品。
フランク永井は、歌謡曲に転向するまで、ジャズ歌手として進駐軍のクラブ巡りをしていたことから、英語が堪能で、台湾公演の際には、この曲の英語版を披露したそうです。
リリースの翌年には、日活が同名のタイトルで映画化しました。主演は松原智恵子。可憐でしたなァ。
(二木紘三)
コメント
昭和37年発売と言うことですが、もっと後にヒットしたように感じます。それだけ歌われた期間が長かったのですね。松原智恵子良かったですねエ。
投稿: 海道 | 2015年3月24日 (火) 17時34分
当時、「きなこのダンゴ」という替え歌があったと記憶しています。内容はすっかり忘れてしまいましたが。
投稿: みかん | 2015年3月25日 (水) 00時02分
吉田正先生は、よほど霧が好きだったのでしょうか。
当時の人々が、霧の歌を好んだということが、背景にあるとは思いますが。
『哀愁の街に霧が降る』(1956)、『夜霧の第二国道』(1957)を作曲しながら、この曲を自身が作詩もした。
霧という文字・言葉にかなりの愛着があったと思われます。2年後には『霧の中の少女』(1964)が出ます。もうダメ押しという感じです。
高校生の頃、「霧子」という斬新な名前に惹かれて、聴いてみたが、その霧子が何者なのか、男性とどういう関係なのか、歌詞の上からは、さっぱりわからない。「いや、この曲のタンゴの軽快さだけ楽しめばいいのだ」と、もう一人の自分が言うが、詮索好きのもう一人は納得せず、五里霧中の心境に置かれた。まさに、霧子だった。
後に「霧の中の少女」(1964)が出た時、そうそう、2年前のあの時の自分は、霧の中のリスナーだったなと、思いました。
松本清張の『霧の旗』に桐子という女主人公が登場しますが、ちらりとこの『霧子のタンゴ』を思い出しました。
霧子の正体がわからない一方で「霧の丹後(タンゴ)半島」までイメージが広がってしまう曲です。
おそらく妄想多発性の性格に加えて、兵庫県の出だからでしょう。
投稿: 音乃(おとの) | 2015年3月25日 (水) 13時40分
フランク永井さんはとてもとても好きな歌手でした。
吉田先生の曲想を余すところなく表現できる優れた歌手でした。
それなのにああ無情、とてもとても残念な晩年でした。
「霧子のタンゴ」は特に好きでした。
若かった私も「きりこ」という斬新な名前に理解が及びませんでした。あれから幾星霜、酸いも甘いもかみ分けて今では胸にストーンと落ちる思いが致します。
これが「花子のタンゴ」だったら洒落になりません。
詩まで自ら手掛けられた吉田先生の思い入れが偲ばれます。溶けない謎~好きで好きで死ぬほど好きで~好きだから別れて来た~。深い訳とはなんでしょう。一緒になれぬ定めをあれこれ想定するのは野暮というものでしょう。
投稿: 花子 | 2015年3月25日 (水) 18時19分
霧子という名前もいいです。今もう一度この曲を聴いていて、演奏がいいです。一定の間隔でリズムを切るようなところがあり、タンゴの感じがいいです。
昔、「アルフレッド・ハウゼ」というタンゴ演奏の名手がおられましたが、同じような感じを受けました。ダンスの練習をしましたが、タンゴ、ワルツを習い始めたときが終わりでした。卒業が来て就職となりました。
投稿: 今でも青春 | 2015年3月26日 (木) 20時13分
愛しているなら、霧子さんの元へ、帰って上げて下さい。と、聴く度に、思わず言ってしまう私。
霧子さんの気持ちに感情移入してしまう私です。
松原智恵子さん、今も変わらず、可愛くて、素敵な方です。
投稿: みやこ路快速 | 2015年3月28日 (土) 05時49分
夜霧の第二国道からこちらに参りました。
フランク永井はいいですね。
特に「霧子のタンゴ」は亡夫の得意曲でもありました。
昨年3月頃は節操もなくコメント依存症に陥り
「花子」の偽名まで用いていたとは何とも我ながらのこ狡さを恥じ入ります。
投稿: りんご | 2016年7月 7日 (木) 21時23分
フランク永井の歌です。カラオケでよく歌いました。「霧子」を変え歌で歌ったもんです。「智香子」などと変えてね。口ずさめるのがいい。
投稿: 波路 | 2018年3月 1日 (木) 10時43分
「霧子のタンゴ」この唄は一時期ダンスの講師をしていた長男の影響を受けて、いつしか私も幼い頃から口ずさんでいました!
また、この映画に出演していた頃の松原智恵子の美しさと人気は抜群で、その当時に我が家の長男が月間平凡などに写る彼女のカラー写真を切り取って、壁に貼っていたことなんかも憶えています。
そんな頃から、フランク永井は私の一番好きだった歌手ですが、この曲で特に想い出すのは、まだバブル全盛のころ、私が職業柄もあり頻繁に出入りしていた、馴染みのスナックでのカラオケの一曲目は、ほぼフランク永井の「鴨川ブルース」で始まり、何曲か歌った後の最後のシメは、ほぼ「霧子のタンゴ」で終わるというワンパターンの時期がありましたが、この曲がかかると気さくで明るいダンス好きのママさんが、店内のお客様を勝手に名指ししては、タンゴのリズムをチークダンスに変えては、和気あいあいとにぎやかに踊っていました。
ここで二木先生が奏でるこの曲のメロディを聴いていると、仕事にまた遊びに夢中で、午前様を繰り返しても、なんだかんだと元気だった30代の頃の自分が懐かしく思い出されます。
今、考えてみると数あるフランク永井のヒット曲の中でも「夜霧に消えたチャコ」と「霧子のタンゴ」この二曲は、これまでに私が最も多く歌ってきた曲のような気がします。
投稿: 芳勝 | 2019年3月27日 (水) 16時47分
フランク永井さんの歌と言えば、「夜霧の第二国道」(S32)や、この「霧子のタンゴ」など、やはり、低音の魅力を思い浮かべます。
「霧子のタンゴ」の歌詞から、好きな女性との別れ、そして、別れても、その女性の幸せを願う男ごころを謳っているものと受け取れますが、口遊んでいて、心に残る部分は、1行目後半の、♪とても とても とても♪(歌詞1、2番)と、♪いまも いまも いまも♪(歌詞3番) のところです。歌詞とメロディーがきれいに調和していて、心地よく感じるのです。
思い起すと、日頃聴いたり、口遊んだりする歌謡曲では、三度も同じ言葉を繰り返すものに、あまり出合うことがありません。同じ人(吉田正さん)による作詞・作曲だからこのような素晴らしい歌ができたのかなあと、私なりに想像を膨らませています。
ついでながら、外国語による表現の中では、三度同じ言葉を繰り返すことは、割合いあるようで、思いつく3例を挙げてみます。
①シェイクスピア作の悲劇「ハムレット」のなかで、
”殿下、何をお読みですか?”の問いに対して、ハムレットの返事は、”Words,words,words(言葉、言葉、言葉)”
②トルストイ原作による映画「戦争と平和」のなかで、
ロシア軍の将軍が、叫ぶ。”Patience,patience,patience(忍耐、忍耐、忍耐)”
※ 米/伊合作だったからでしょうか、英語で。(ロシア語でなく)
③キューバ音楽の歌「キサス・キサス・キサス」(多分、多分、多分)
投稿: yasushi | 2019年10月18日 (金) 16時54分