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2017年6月 9日 (金)

生命(いのち)の限り

(C)Arranged by FUTATSUGI Kozo


作詞:矢野 亮、作曲:江□浩司、唄:大津美子

1 愛していたけれど 何も言わないで
  あの人とあの人と 別れて来たの
  泣かないで 泣かないで
  涙をこらえて
  ラブユー ラブユー いつまでも
  いのちの限り

2 楽しいその後(あと)は 嘆きが来ると言う
  何時(いつ)からか何時からか きまった運命(さだめ)
  諦めて 諦めて
  あてない希望(のぞみ)
  ラブユー ラブユー いつまでも
  いのちの限り

3 はかなく燃えつきた 二人の恋の火よ
  それだけでそれだけで 幸福(しあわせ)でした
  ただ一人 ただ一人
  想い出あたため
  ラブユー ラブユー いつまでも
  いのちの限り

《蛇足》 昭和32年(1957)にキングレコードから発売され、大津美子の代表曲の1つになりました。

 大津美子には、国内にとどまらず、ハワイや東南アジア各国でも大ヒットした『ここに幸あり』という名曲があるほか、『東京アンナ』『銀座の蝶』といった夜の世界を歌ったヒット曲があります。

 昭和32年の流行語:よろめき、グラマー、ストレス、パートタイム、何と申しましょうか、神武景気、三種の神器(白黒テレビ・電気洗濯機・電気冷蔵庫)

 なお、天童よしみの歌で平成18年(2006)1月に発売された『いのちの限り』(荒木とよひさ作詞、水森英夫作曲)という同名の曲がありますが、こちらは四七抜きの演歌。

(二木紘三)

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コメント

どうゆう訳かこの歌の別れにロマンが感じられません。歌の別れには大概、ロマンが付いてくるものなのですが、余情が湧いてこないのです。やっぱり別れには静かな哀しみが似合うような気がします。歌詞が粗雑と言ったら叱られるでしょうか。この時代の歌にしては珍しいと思います。

投稿: ハコベの花 | 2017年6月11日 (日) 17時02分

子どもの頃、なんとなく聴いた歌ですが、今でも歌えます。一番だけですが。調子がいいからでしょう。

投稿: 和夫 | 2017年6月12日 (月) 10時38分

 「いのちの限り」を聴いて、遠い若い日々のことが思い出されました。久しく聴く機会がありませんでしたが、大津美子さんが歌唱力豊に歌うこの歌は強く印象に残っており、今でも歌詞は憶えております。(一番だけですが)
 当時、私は浪人中で、東京で下宿して予備校に通っておりまして、同じ年に世に出た、大津美子さんが明るく、溌剌歌う「東京は恋人」(横井弘作詞、飯田三郎作曲 S32)には元気づけられたものです。特に、♪ひとりぼっちでも めそめそするな お金がなくても くよくするな♪のフレーズは、苦学中の身には、応援歌でした。
 このような訳で、私にとって、大津美子さんの歌といえば、「ここに幸あり」や「いのちの限り」などと並んで、「東京は恋人」も大きな存在です。

投稿: yasushi | 2017年6月13日 (火) 11時03分

 昭和の日、恒例となったNHK大阪ホールを12:00~17:00の5時間借り切っての『昭和の懐メロ大行進!』の昨年は、スペシャルゲストとして大津美子・安藤まり子氏を招き約45分間懐かしく酔いしれました。
大津氏は勿論この「いのちの限り」も・・・
控室で大津氏に ❝ 「風蓮湖の歌」もいいですね!❞ ❝ 懐かしい!でも忘れてすぐには歌詞を思い出せないわ ❞ と。
同じ作詞の内村直也の「雪の降る町を」も大好きなそうです。

投稿: 尾谷光紀 | 2017年6月20日 (火) 12時45分

前に、この歌について投稿しましてから、早くも、約3年が経ちました。
大津美子さんの素晴らしい歌唱力につきましては、定評があるところであり、私が最もそのように感じるのは、「生命(いのち)の限り」です。


久しぶりに、大津美子さんの歌声を聴きたくて、YouTube検索していましたら、これまでずっと忘れていた歌に巡り合いました。 
「東京ドライブ」(横井弘 作詞、佐伯としを 作曲、大津美子 唄 S33)です。
歌詞1番は、
♪右に皇居を左にビルを バスも景色もデラックス 東京ドライブ…♪
という出だしで、観光バスで東京見物をする情景が想像され、東京賛歌の香りがします。
歌詞2番は、
♪一つシートに肩よせ合って 揺れりゃ なお増す恋ごころ 東京ドライブ…♪
とあり、若い二人のデート風景が窺われ、青春賛歌とも見られます。
この歌が流行った頃、私は大学1年生で、東京郊外で寮生活を送っており、長調の軽快で明るいメロディに乗せて、この歌をよく口遊んでいたなあと、懐かしく思い出しています。

次いでながら、この頃、路線バスのバスガールをモチーフにした、「東京のバスガール」(丘 灯至夫 作詞、上原げんと 作曲、初代コロンビア・ローズ 唄 S32)も、よく流行っていたと記憶します。

投稿: yasushi | 2020年8月28日 (金) 17時13分

大津美子さんは、今のように大衆歌謡界が演歌に席捲される以前の流行歌、流行り歌の時代の代表的な歌手でした。

「ここに幸あり」「いのちの限り」の他にも、「青い月夜の並木道」「純愛の砂」「哀愁の湖畔」「東京は恋人」「形見の詩集」等々多くの佳曲、名曲があります。
「哀愁の湖畔」はヒットしたのかどうか知りませんが、私の愛してやまない名曲です。

プロの歌手について「歌唱力がある」という表現は本来ありえない表現です。歌唱力があったからこそプロになったのですから。
しかし、今や「歌唱力がある」という表現が違和感を持たせないほどありきたりの褒め言葉になったのは、それほど「歌唱力のない」プロ歌手が増えたからでしょう。
そうなったことについて語る気はありませんが、演歌以前の歌謡曲の時代の歌手は基本的に、東海林太郎ほどではないにせよ、直立不動が基本形で、身振りではなく歌唱そのもので魅了していましたね。三橋美智也、春日八郎、コロムビア・ローズetc.
大津美子さんもそんな時代の歌手でした。


「いのちの限り」には倍賞千恵子のカバー曲もあります。こちらもオリジナルに優るとも劣らぬ絶唱です。

余分なことながら、先代林家三平の「よしこさーん」の出所は大津美子さんだと、ものの本で読んだことがあります。

投稿: ナカガワヒデオ | 2021年6月15日 (火) 12時40分

この詞を一か月に渡り読み解こうと挑戦しましたが、経験者でないと本当の意味は理解出来ないと思うに到りました。意味は解らずとも大津美子さんばりに歌っていきます。今の世なら彼女をGPS機能で探せないかとも思ったりしますが、大津美子さんには「風連湖の歌」がありますね。こちらは純情な歌なので理解出来ます。北海道の湖は殆ど歌になっていますね。「サロマ湖」「阿寒湖」「摩周湖」「支笏湖」など。

投稿: 海道 | 2021年6月16日 (水) 17時33分

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